anezakimanのアブダビ日記

アラブ首長国連邦アブダビ首長国に駐在になりました。そこで出会ったことを綴ります。

半世紀前の2月18日

この国の歴史の歩みに深い関心を持っている俺にとって、1968年2月18日、すなわち50年前の一昨日はアラブ首長国連邦という新国家誕生の重要なマイルストーンであったことを知っている。

1968年1月、英国がアブダビとその周辺の首長諸国を含むスエズ運河以東の全領土から撤退する意向を表明した。それまで一世紀半以上に渡ってこの地を実質支配してきた英国が撤退することで、サウジとイランという大国に囲まれたアブダビ含む小首長国の安全保障確保が急務となった。当時アブダビ首長であった Sheikh Zayed Bin Sultan Al Nahyaan はすぐさま行動に移し、小国が団結して連邦を組織することを当時のドバイ首長に提案したのが2月18日であった。

その3年後、1971年12月2日にアブダビ、ドバイを核とした6首長国(翌年1首長国加わる)がアラブ首長国連邦を結成した。それ以降、アブダビは豊富な原油収入を国民の福祉と国家インフラ整備に惜しみなく注ぎ、ドバイは独自の国家主導型開発経済で急成長したことはその後の歴史が示す通り。 

以下、Gulf Newsという当地英文紙の19日付けの記事から、UAE副大統領兼首相兼ドバイ首長である Shaikh Mohammad Bin Rashid Al Maktoum の言葉(拙訳)を引用する。

 本日2月18日は我が国家にとって歴史的な記念日である。50年前の本日、ドバイとアブダビの間にある Al Sidira と呼ばれる高原の砂漠の2つのテントの中で、Sheikh Zayed(当時のアブダビ首長)とSheikh Rashid(当時のドバイ首長、Sheikh Mohammadの父親)が出会って、新国家建設と他の首長国に参加を呼びかけることに合意した。まさにこの瞬間から我々は歩みを開始し、それを実行することを合意した。

私は当時そこに居合わせた。ベッドもない砂漠のテントの中で、高揚感を憶えながら素晴らしい志に出会うことになった。RashidがZayedに 、君が大統領になるんだという言葉が聞こえた。そしてZayed は大統領になり、建国の父になり、そしてこの国の永遠のリーダーとなった。Zayed は自ら大統領職を望んでいたわけではない。しかし歴史が彼を国家建設者として要求したのだ。

我が国家はこの記念日を憶えている。初期の頃を忘れないために。この純粋な志を忘れないために。そして我々の旅は砂漠の地からスタートし、ついに宇宙にまで到達するということを忘れないために(UAEは2年で宇宙船を火星の軌道に乗せ、建国50周年となる2021年に火星に到達することを目標にしている)。

この2人の傑出したリーダーシップがこの国の基盤を創った。

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今年はSheikh Zayed生誕100周年を記念した YEAR OF ZAYED の年でもあり、この20世紀のスーパーリーダーたちのことを少し探索してみたいと思っている。

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