anezakimanのアブダビ日記

アラブ首長国連邦アブダビ首長国に駐在になりました。そこで出会ったことを綴ります。

ニッポン滞在記その4:本を読む

行き帰りの機内、旅行中、あるいは家で、いろいろな本を読んだ。アブダビにいるときは、ビジネス関係か中東関係の本しか読む機会がないので、こうした乱読は久しぶりであった。

同郷の偉人、大倉財閥の創設者、大倉喜八郎翁の伝記的小説、「怪物商人』を田舎に帰る新幹線で読む。

怪物商人 (PHP文芸文庫)

怪物商人 (PHP文芸文庫)

 

このスケールの大きな人物が、閉鎖的な地方都市を出て、幕末の江戸で一旗揚げるべく奮闘活躍する姿に共感を覚えた。

奥田英朗氏の家族や職場の人間模様を描いた一連の著作が好きである。下記最新本を本屋で見つけ、さっそく読んだ。相変わらず読後のホッコリ感が嬉しい。

我が家のヒミツ (集英社文庫)

我が家のヒミツ (集英社文庫)

 

まるで昨年から続出している大手企業の品質問題を予見していたような下記著作を、同じサラリーマンとして、臨場感と切なさを持って読んだ。

七つの会議 (集英社文庫)

七つの会議 (集英社文庫)

 

セブンイレブンのPB商品、セブンプレミアム、セブンゴールドが好きである。日本から帰ってくるときは、必ず何品か保冷バッグに入れて持ち帰る。そうしたこだわりのPBはじめ、セブンイレブンの創設者であり、セブンホールディングス躍進の立役者の著作を読む。セブンは B to C の事業形態であり、弊社は B to B という違いはあるが、 本質的なメッセージが心に響く。

わがセブン秘録

わがセブン秘録

 
  • いままでにない状態から新しいものを生み出すには、「未来を起点にした発想」が求められる。そして一歩先の未来像を描くときには、常にお客様を起点にして「お客様の立場で」考えなければならない。
  • 「お客様のために」と考える発想の問題点は、お客様のためにと言いながら、自分たちのできる範囲内、あるいはいまある制度やシステムの範囲内でやっているにすぎないケースが多いということ。
  • 製造や物流の仕組みの範囲内で商品特性の最適化を図るのではなく、お客様のニーズをすべての起点にし、そこから製造や物流のあり方を考え、新たな仕組みを実現する。
  • いまの自分は売り手の都合で考えていないかどうか、常に問い続ける。自分が買い手になったときの心理や感覚を忘れていないか、自らに問いかける。大切なのはそれを習慣として身につけること。
  • 「常に自分自身を客観的に見る」。客観的に見るとは、「もう一人の自分」から自分を見ること。挑戦する自分と保守的な自分の間で揺れ動いたら、「もう一人の自分」から客観的に見てみる。
  • いかに新しい仮説を生み出せるか、仮説力がよりいっそう問われることになる。つまり。発想する力です。
  • 目的と手段が本末転倒になり、最大の問題は、それが本末転倒になっていることに気がつかなくなってしまうこと。こうした本末転倒を避けるためには、自分は何を目指すのかという根本的な命題を常に問い続けること。
  • 自分の仕事の本質は何か、「未来を起点にした発想」を持ち、「お客様の立場」で考え抜く。目的が明確になれば、それを達成する手段として、いろいろな知恵や新しいアイデアも浮かぶはず。それが、本当の意味で仕事をするということ。

上記の「常に自分自身を客観的に見る」にも関連しているが、前から関心があったマインドフルネスの本を本屋で見つけて、読み始めている。

マインドフルネスの教科書 この1冊ですべてがわかる! (スピリチュアルの教科書シリーズ)

マインドフルネスの教科書 この1冊ですべてがわかる! (スピリチュアルの教科書シリーズ)

 

さらに上記の発想する力をどう具体的に養っていけば良いのかという観点で本を探していたら、ぴったりの本が。我が敬愛する野中郁次郎先生の著作である。こちらは買って持ってきたので、これから読むことになるが、楽しみ楽しみ。

構想力の方法論

構想力の方法論

 

 

こうして、ニッポン滞在中の旅行やイベント、日常、読書を綴ってきた。カラダとココロとアタマがリフレッシュされ、新たな刺激、気づきが得られた、たいへん有意義なニッポンの夏休みでありました。不在中、ご迷惑おかけした同僚、関係各位にお詫びと感謝申し上げます。明日からしっかりと働かせていただく所存であります。