anezakimanのアブダビ日記

アラブ首長国連邦アブダビ首長国に駐在になりました。そこで出会ったことを綴ります。

決勝戦、再び大興奮

サッカーのアジアカップ決勝戦、日本対カタールの試合が2月1日、アブダビの Zayed Sports City Stadium で行われた。日本チームのここまでの軌跡については、ベトナムとの準々決勝を家のテレビで日本人社員4名みんなで応援し、イランとの準決勝は日本から遊びに来ている両親と3人でアルアインまで出かけて行って声援を送った。そして決勝は日本人社員とその家族(俺の両親含む)総勢8名でスタジアムに繰り出し、この快進撃の最終戦を見届けることになった。

当日のスタジアムは、UAE中の日本人が全部来たと思われるほど大勢の日本人応援団がスタジアムに集った(ちなみにUAEの在留邦人数は3千人ほど)。仕事関係の知人にも何人か会った。我々の席は日本人応戦席のど真ん中で、否が応でも一体感に包まれる。

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これが我が社関係者。
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日本人以外にも、隣の席のUAE人はアルアインから応援に駆けつけてくれて、塩谷選手の活躍に声をからし、前の席のフィリピン人親子は日本大好きということで、日本国旗を振って応援してくれている。

試合開始直前に大きな日本国旗が応戦席中を覆う。前回は外から見ながら感動していたが、今回は旗の内側だから感動の度合いが断然違う(笑)。
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震えるような興奮を覚えながらいよいよ試合開始。ほぼトイ面の貴賓席にはアブダビ皇太子のシェイク・モハンマド・ビン・ザイード・アル・ナヒヤーンの姿が(全然見分けつかないけど)。きっと日本の勝利を期して応援してくれているに違いない。
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ちなみにUAEはサウジアラビアと連携してカタールと国交を断絶しており、今回のアジアカップでもピッチ外でいろいろな騒動が起きているらしい。特にUAEがカタールに負けた直後にはスタジアムに物が投げ入れられたり、カタール有力選手の選手資格に疑義を申し立てたり。そんな渦中に試合前日の吉田選手の記者会見の記事が、日経電子版にあった。

吉田「フェアプレーを」英語でスピーチ
2019/2/1 2:00 朝刊 
決勝を翌日に控えた31日の記者会見で、日本代表の吉田が英語で"演説"する一幕があった。国交を断絶しているUAEとカタールが対戦した準決勝で物が投げ込まれ、カタール選手の出場資格を問う声が上がるなど、カタールを巡りピッチ外は騒々しい。それが決勝へ影響するかと海外記者に問われ、プレミアリーグ暮らしの長い吉田はよどみなく英語で応じた。

「それは連盟がコントロールすべきことで、我々は自分たちがコントロールできることに集中する」「この会見が世界で報じられるなら言いたいのは、我々は(試合後の対立など)愚かなことは見たくない。すべてのチームがアジアを代表してもいるのだから。準決勝後、イランの選手は(試合中のつばぜり合いを)謝ってきてくれた。明日は両チームがフェアプレーを尽くし、これがアジアのサッカーというものを見せる。それが日本だけでなくアジアのサッカーの次なる一歩になる」

 格好いいなあ。自分の意見を堂々と主張出来る吉田選手のようなグローバルな選手がサッカー界にはどんどん出て来ているのだろう。何しろほとんどの皆さんが海外で頑張っているのだから。これにも自分の境遇と照らし合わせてジーンときた。

そんなわけで、試合開始前から俺の興奮モードは最高潮に達しており、試合中もやたらめったら大声を出しつつ、無我夢中でピッチを追ううちに、試合は1対3の敗戦で終了していた。

負けたのは残念だけど、俺が仕事で奮闘しているUAEアブダビの地で、海外で揉まれて活躍している最高レベルの日本人プレーヤーが結集して、それを応援するためにUAE中、あるいは日本から大勢の日本人が集まって、そして日本人以外の方からも暖かい声援を送ってもらいないながら、2月1日の夜に過ごした超日本的時間空間を俺は忘れないだろう。

選手の皆さん、お疲れ様でした。そして本当にありがとうございました。俺もアブダビの地で引き続き頑張ります。
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