続・同志帰任
2021年の3月が早くも終わり、4月となった。日本的には新年度のスタートであると同時に、日本株式会社サラリーマンにとって最大の人事異動の時期だ。俺の知人、友人の中にも、4月1日付けで異動する方たちがいる。外地においては、それは殆ど日本帰任を意味することになり、寂しい思いをすることも多い。
そして本当に寂しいことだが、同志として弊社で一緒に頑張ってくれたK君が、3年ほどの当地勤務を終えて日本に帰任した。昨晩、ドバイから関空へと帰国の途に発った。俺にとっては昨年8月に帰任したN君に続いて2人目の同志との別れだ。サラリーマンの常、そして出向者の海外勤務の宿命として避けられないこととは言え、弊社の中核技術者であり、何よりも愉快な飲み仲間を失うことになって、K君ロスが当分続きそうだ。。
50歳前後、工場経験豊かで働き盛りのK君は、キャラクターとしてはすべてにおいて一直線な性格。仕事では真面目で何事にも熱心で部下思い。プライベートでも頑固で融通の利かない面がある一方、酒好き、議論好き、感激屋でもあった。
宴会でのエピソードも多い。赴任当初、仕事中の日本大企業的振る舞いで我々に散々やり込められてションボリしたり。話し出したら止まらない議論にややげんなりさせられたり。仕事を終えて彼の仕事場を覗くと必ずまだ残っていて、誘って欲しいオーラに思わず引き込まれてよく二人で飲みにいった。そして飲みだしたら絶対に自分から帰ろうと言わず、そのスタミナに最後の方は脅威すら感じたり(苦笑)。
酒好きゆえか、自作のつまみ料理も絶妙で、彼の部屋で鍋やおでん、小皿的一品料理を堪能させてもらった。一緒に行ったイタリア・ナポリ旅行での愉快な飲み歩きも忘れ難い思い出だ。
まあいつまでもうじうじしていても仕方ない。弊社における技術者業務の基盤作り、外国人社員の日本人に対する信頼感の醸成にK君は大いに貢献してくれた。日本での彼の活躍を祈ることにしよう。K君、本当にご苦労様、そしてありがとうございました。
飲んべえ週間
久しぶり、というか新型コロナ禍以降は初めてのフル1週間外飲みをやってしまいました。言い訳じみますが、残り少なくなってきた野外飲みを惜しみつつ送別会等も重なって。。
日曜日。友人たちとトマホークステーキとワインの夕べ。
月曜日も同じ場所で同僚の送別会。
火曜日はインド人同僚とゴルフ場野外レストラン。
水曜日はアブダビ自転車部の反省会、木曜日はやはり同僚の送別会。
金曜日は駐在員ご夫婦のご自宅に招いていただいての日本酒の会。
土曜日。友人の大学教員に修士論文作成のアドバイスをいただく勉強会。
ということでいろいろと忙しくなってきました。。
学究活動再挑戦
俺は一応大学院生である。放送大学という日本の通信制大学の大学院文化科学研究科文化科学専攻、社会経営科学プログラムに所属している。下記のようにここまでいろいろと紆余曲折があった。
- 日本で営業ラインにいた2013年度10月に大学院単科生(正規の大学院生ではなく興味ある科目のみを学習)として入学、個別科目の履修開始。
- 2015年度末までの2年半で11科目、22単位を取得、大学院修了の授業要件満了。
- 2015年10月に筆記試験、12月に面接を受けて、正規の大学院生(修士全科生)として合格。
- 2016年4月より修士号(学術修士、Master of Culture)取得目指して上述研究科に入学。中東を中心とした国際関係論のT先生のゼミに入れてもらう。仕事で関係あったアラブ首長国連邦の経済的側面を考察する修士論文作成目指して基本月1回のTゼミ生活開始。
- ゼミでの交流を楽しみつつ、修士論文作成に悪戦苦闘しているうちに、2017年9月から当該国のアブダビに駐在となり、学業継続が困難化。2018年度から2019年度まで2年間休学。さらに2020年度はコロナ禍でそれどころではなく、何もせずに終わる。
- 休学期間はMax 2年間で使い切っており、さらに在学期間Max 5年間のため、今年から2年間しか在学資格がない。修士論文を完成させるためにこの4月からのゼミ再開を決意。一方でT先生が昨年退官され、新たな修士論文指導教員を確保する必要あり。
- 新たな研究テーマを大学と相談した結果、2021年度からの指導教員として、経営学中心のH先生をアサインしてもらう。こうして研究テーマを一新して再挑戦することに。
ということで、この4月から学究生活を再開する。ゼミは毎月1回、Zoom経由のヴァーチャルということで、良くも悪くもこのパンデミック下、アブダビにいてもあまり不自由はない。
ここまで、単科生の時から含めてトータルで62万円ほど投資してきた。大学院修了のコストとしては高くないかもしれないが、修了できないと意味がなくなる。
本気で取り組みたい研究テーマもようやく決まった。仕事、運動、交流に加えて、アカデミック活動にも全力で取り組むことをここに宣言する。
アブダビ自転車部、再び海へ
アブダビ自転車部の課外活動。水(Waterworld)や海(SAP、カヤック)、歴史文化(シェーク・ザイード・フェスティバル)に空(CLYMB、パラセーリング)と、その足跡を伸ばしてきた。今回は去り行く快適な春や初夏的気候を惜しむべく、再び海に繰り出すことになった。水上ジェットスキーである。
俺は2回目だが、ほとんどの人が初めて。日本では免許がいるらしく、この地でしか出来ないレジャーである。この分野に知見深いW氏のアレンジ、指揮命令の元、そろそろ日中の最高気温が30℃半ばになりつつあるアブダビ市内のコーニッシュ海岸に、10数名の部員が参集した。
W氏の事前調整のおかげで極めてスムーズ。1人 220 AED 払い、IDを預け、ミナ・フィッシュマーケットの裏手からコーニッシュの海に続々と出航。
あとは皆さん、それぞれの関心に沿ってガンガンスピード出して爽快感にしびれたり、コーニッシュ沿いの高層ビル群をのんびりと眺めたり。
マリーナ地区まで足を延ばしたり。
そうして1時間ほどの海上散策を楽しんだ。お疲れさまでした。
そして本日のもう一つのイベント、運動後のランチ懇親会である。これもW氏のアレンジでゴルフ場の野外レストランに繰り出す。こんな素敵なボードを用意いただく。
気持ちよく機嫌よく歓談中。
そして実はこの日は自転車部の活動、反省会にご夫婦そろって大貢献いただいたYさんご夫妻の帰任ご帰国の前日であり、壮行会を挙行させていただく。YHさん、YNさん、本当にありがとうございました。日本に帰られてもいつまでもお元気で仲良く!
こうして、アブダビのすてきな一日が過ぎていくのでありました。ビバ!アブダビ自転車部。
ドバイ•グルメめぐり
ワクチン2回接種したとはいえ、アブダビ首長国の厳しい制限移動はまだ解けない。2回目の接種日から28日経過して、さらにPCR検査陰性証明から1週間のみ、アブダビ入国時のPCR証明必須等の規制が免除となる。俺の場合、あと20日ほど待たねばならない。
にも係わらず、いくつかの公私の用事が重なり、ドバイに行くことになった。PCR検査を3回受ける必要(アブダビに戻る際に陰性証明要、さらに戻った日から4日目、8日目に検査要という厳重さ。。)があるので、2泊3日でビーチリゾートホテルに滞在してワーケーション兼ねて行くことにした。結果的には10社ほどとの面談や打合せ、会食を詰め込んで、ワーケーション的な優雅な時間はほとんど過ごせなかったけどね。。
とは言うものの、日本食日照りのアブダビを脱して、つかの間のドバイを楽しむわけだから、昼や夜の会食の計画は綿密に練った(笑)。以下、その豪華記録である。
初日、午前の仕事を会社で済ませ、ドバイに向かう。なお、ドライバーは上記規制免除の対象となっていたので、前回10月のようにタクシーを使う必要はなくなった。ホテルに入る途中、さっそくJLT地区のラーメン名門店、Wokyo に寄ってランチ。
俺のお気に入り、味噌ラーメン、野菜、スパイシーを頼む。相変わらず本当にうまい。
その日の夜は商社勤務の友人とゴルフ場にある Nineteen という無国籍レストラン。特大リブアイステーキと赤ワインがベストマッチで、ワインが止まらない。。
2日目。午前中 Jabal Ali 地区で仕事を済ませて、本日のランチはやはりラーメンで有名な YUI 。そこで担々麺を食す。ゴマの濃厚スープが美味しい!
夜はいよいよ日本的居酒屋の殿堂、KIMURA-YA。刺身や煮物に舌鼓を打ち、しめは新メニューのジローうどんにトライ。具たっぷり、濃厚スープで有名な日本のラーメンジローのコンセプトを使いながら、麺はラーメンではなくてうどん。しかも今やドバイ地区で超有名な Maru Udon のシコシコ麺だという。これがその逸品。
俺的には必ずしもジロリアン(ラーメンジローの愛好家)ではないけど、これは美味しかったね。太麺とこってりスープがバッチリと合う。いやードバイは凄い。日進月歩だねえ。
そして日進月歩と言えば、なんと KIMURA-YA に2号店が出来ていた。ここ2年ほどでのドバイにおける日本的居酒屋、FUJIYA、KIMURA-YA 1号店、同2号店と、オーナーの Mさんの矢継ぎ早の事業展開力には感心する。はやくアブダビにも来て欲しいなあ(笑)。3日目の夜、大学同窓会があり、ここに現在のドバイ規制Maxの7名が参集した。
ホテルのプール沿いにあり、さっそく皆さまから熱烈歓迎。
この志の高さと実行力の凄さ。
屋内もあるが、我々は当然プール沿いの野外席。
2号店の名物は焼肉食べ放題。まだ気持ちの良いドバイの野外で、日本的焼き肉、居酒屋的つまみを楽しみながら、学生時代の奔放な内輪話で盛り上がったことでした。
いやー、ドバイはすごいねえ!
アブダビの雲の下で
朝の気温が10℃半ばまで下がる1-2月、この国では午前中濃霧に悩まされることが増える。それが気温の上昇とともに解消されてくると、朝方に様々な形の雲を見ることができる。他の時期は雲一つない青空、というかギラギラの黄色っぽい空しか見られないだけに貴重で心を打つ。俺のソウルドラマ、『坂の上の雲』ならぬアブダビの上の雲である。
こんな雲の下で散歩しながら歌うこの曲は、いっそう気合が入る(笑)。
♬ 迷い悩むほど 人は強さを掴むから 夢を見る ♪ 凛として 旅立つ 一朶の雲を目指し
♬ 私は信じる 新たな時がめぐる ♪ 凛として 旅立つ 一朶の雲を目指し
そして雲が出なくなると、いよいよ日本の真夏、そしてあっという間に灼熱の中東の夏が来ることになる。その前のこの時期に少しでも外で体を動かしたいという衝動が、毎週末、散歩、カヤック、サイクリングという俺流ミニ・トライアスロンに掻き立てる。
本日もきっちりと実行。昼は33℃まで気温が上がり、やや暑かったがそれぞれ1時間前後ずつ完遂。
朝の散歩。雲はまだたっぷり。
カヤックでは Al Reem 島が見渡せるかなり先まで進出。
本日のサイクリングは Al Hudayriat 島。真昼で誰も走っていない。俺もミニ・トライアスロンしめで疲れたので、1周10キロで終了。
クタクタながらも気分爽快。このアブダビの雲の下で、できるだけ体を動かしたいね。
記録すること
異国で単身一人で生活してはや3年半が経った。単調になりがちな生活にメリハリをつけるために、いろいろと活動してきた。一方で生活上の規律や目標管理のために、記録をつけることに努めている。
月間カレンダーに体重、血圧、運動状況、酒を控えられたか(N-A = Non-alcohol、ちなみに丸で囲んでいたら完全禁酒、括弧はビール1本だけ、せこいねえ。。)を、手書きアナログで毎日ずっと記録してきた。
ウォーキングについては、スマホのアプリで歩数を計っている。至近の状況を見ると、週末しか目標を達成できておらず、もう少し頑張らねばと思う。
最近は血圧も血圧計で計ってスマホにデータ転送しているため、下記のような血圧カレンダーが見れる。青が正常(135/85以下)、色が濃くなるほど異常(高血圧)で表示される。分かりやすいことに、日本で過ごした1月25日までは過食、酒浸りであったため、ほとんど異常。。
それ以降こちらに戻ってきて地味な日常に戻ると、ほとんど正常。体は正直だねえ(苦笑)。
昨今の記録の極めつけは、PCR検査記録。アブダビでインストールを強要される Al Hosn というアプリで、この国で過去に受けたPCR検査結果が記録、管理されている。俺の場合、下記表示通り過去の記録が9回、最新分1回。加えてこのアプリが普及する前の4月に1回受け、日本で4回受けているので、これまでの合計は15回である。
コロナワクチンを2回接種して28日経過すると、このアプリに"E"という表示が出て、移動時の検査規制や自宅待機の規制等が緩和されるという。実は俺も本日2回目の中国製ワクチン接種が完了、あと28日経つと多少動きやすくなると期待している。まあ分かりやすい管理国家のコロナ対応アプリである。
記録と言えば、本ブログ含めた拙文もれっきとした記録だねえ。最近時間がある時に、過去の拙文を読み返したりして、新たな発見や気付きが得られたりしている。これからも気楽に、気晴らしにダラダラと記録していきますか。