anezakimanのアブダビ日記

アラブ首長国連邦アブダビ首長国に駐在になりました。そこで出会ったことを綴ります。

居住VISA到来

昨年9月後半に赴任したので、アラブ首長国連邦に住んで4ヶ月超になる。当然、居住VISA(Residence VISA)が必要であり、入国早々の9月末に申請していた。それが本日、ようやくパスポートに Residence VISAのスタンプされたものを入手できた。実に申請から4ヶ月である。

いろいろ事情があるようだ。まず基本的な成り立ちからドバイに比べてアブダビは遅い。ドバイはサービス(物流、金融、観光)中心の経済であり外国人の就労による入国を支援する立場、一方のアブダビはそもそも保守的な政治都市であり官僚的である。

次に同じアブダビでも商社や金融などのサービス産業に比べて、製造業は圧倒的に遅い。通常のプロセスに比べると製造業の場合、申請プロセスに新たに一つの当局が間に入る。ここに申請書類が溜まってなかなか進まない。そこでのチェックもよく分からないところがある。俺の場合、一度は同姓同名の人間がブラックリストに登録されていたからといって申請が却下され、もう一度は登録番号が複数あったとの理由で却下された。俺と同姓同名(そんなにありふれた名前でない)の人間がこの国で以前何らかの悪さをした確率を思うと、とても信じられない。

3ヶ月半を過ぎた1月半ばに、なかなか進展しないことに業を煮やした俺は、以前東京の投資セミナーでその当局の幹部と名刺交換したことを思い出し、直接メールを出して面談を申し入れた。その面談で、当社日本人出向者のVISA取得に平均4ヶ月も時間がかかっていることを説明、苦情を言うと、そのエミラーティー幹部オヤジが言うには、信じられない、日本人は平均すれば3週間程度で下りるはず、一体どうなっているのかと。それは俺が聞きたいね。

それからは彼がエキスパタイズしてくれたおかげか、わずか2週間余りで全てのプロセスが修了して本日無事入手となった。ライトパーソン経由でないと、なかなか物事が進まないアラブ社会ではありがちなことかもしれない。その間、観光VISAが一度切れたので一旦オマーンに出国したり、罰金を払ったり、何よりもヘタなタイミングでは出国できないというリスクが付きまとうのが面倒だ。

これらに加えて、2月4日以降はUAEでのVISA申請する日本人含むすべての外国人に、「素行善良証明書」なるものが必要になるということが突然発表された。UAE以前に住んでいた国からの発行が必要で、日本では警察庁が発行するらしいがまだ詳細は明確でない。

また、至近でもオマーンとサウジが一部職業での外国人就労VISA発行禁止を発表した模様だ。米国大統領だけでなく、残念なことに世界はどんどん狭まっているようだ。