anezakimanのアブダビ日記

アラブ首長国連邦アブダビ首長国に駐在になりました。そこで出会ったことを綴ります。

ラマダーン日常

アブダビに戻ってきた月曜日の晩、日本で買い込んできた食材を中心に、自宅でまたイフタール的宴会を開催した。今回は長期出張者帰国の送別会も兼ねて社員関係者7名での会となった。

食材は、セブンイレブンのおでんパックをベースにちくわ、豆腐、こんにゃく、キノコを追加投入して作ったおでん鍋、ソーセージ、枝豆、サバ缶、刺身こんにゃく、漬物、サラダなど。日本の何気ない酒の肴が妙に美味しく、これらをつまみに、ビール、ワインがいつも通り順調に消費されていく。最後は当地で買っておいたカトキチの冷凍うどんを食べ、食後酒としてサントリーウィスキー知多でしめ。

今回は会社の方向性、技術論で盛り上がった。昼間断食して夜飲み食いすると、普段の宴会よりテンションが上がるようだ。

火曜日は久しぶりにヤス・マリーナサーキットでのサイクリングを決行。お昼抜きでお腹空かしたまま、38℃、湿度50%の熱帯夜のなかでペダルを漕ぐ。さすがに人は少なく、俺もいつもの半分、3周でギブアップ。それでも汗が滝のように噴き出す。

水曜日はシェイク・ザイード・グランドモスクで実施されているイフタールに参加した。ラマダーン期間中の毎夕、およそ2万の人がイフタール求めてやってくるUAE最大級のイフタール・テントである。アブダビで唯一、イフタール開始の大砲が鳴らされる場所でもある。

夕方6時半すぎ、イスラームのインド人ドライバーに案内してもらいながら、巨大モスクの建物から少し離れたところにあるテントを目指す。ラマダーン期間中はモスク内の一般見学は午後2時で終了、イスラームだけとなる。

イフタールが供与されるテント。こうしたテントが全部で9個並んでいる。

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テント内はインド人、パキスタン人を中心としたアジア系の人で満杯。テントの中は空調が効いていて快適。

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4列並びの両方からアグラ座りで配置され、各人の前にイフタールの食材が用意されている。

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日没直後の午後7時10分、大砲の音が鳴り、そのあとアザーン(お祈りの開始を告げる呼び掛け)が始まり、皆おもむろに水やジュースを飲みながら食材の梱包を開けて食べ出す。中はこんな感じ。

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 ラム入りビリヤーニ(インド風炊き込みご飯)、野菜カレー、野菜サラダ、デーツ、りんご、ジュースなどが並んでいる。野菜カレーは辛くない淡白な味付けで、こちらは食べられたが、ラム入りビリヤーニの方は匂いがきつくで一口二口でギブアップ。

こうしたテントの外にも野外の食事箇所が広がっており、38℃の熱帯夜のなかで大勢の人が黙々と食べている。

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イスラームの方は、10分程度で食事を済ませるか、あるいは持ち帰りで、そのままモスクに行ってお祈りをするそうである。我々は薄暮のなか、この壮大で慈悲溢れるイフタールの現場をあとにした。

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 内外のイフタール、断食中の運動等、非日常的なラマダーンの日常を楽しんでいる。