ワンちゃん来たる
この国では犬との交流は難しい。イスラームでは一般的に犬は豚に続く不浄の動物との考えがある。ドバイのハムダン皇太子は、犬やライオンが好きで家で大勢飼っているとの話はあるが、一般的な現地人は犬は飼わないだろう。それでも、欧米人の多く住むフラットなどでは犬の散歩風景を時々見かける。
俺は犬好きである。日本にいるときは、飼っているミニチュア・シュナウザーを毎日散歩に連れていき、とても仲良しだった。この間帰国した時には、俺を忘れてしまったらしく、しばらく遠目で俺のことを見ていて大ショックを受けたが。。
さて、ちょっとした縁から、ドバイ在住の友人から一晩だけ犬を預かることになった。彼は日本で飼っていたコッカースパニエルという7歳のメス犬を、ドバイまで運んで飼っている。その名もレディーという可愛いワンちゃんが、我が家に来て一緒に過ごすということで、ちょっとドキドキワクワクである。
夕方到来したレディーは元気一杯。初めての家を興味深そうに探検する。
その晩は、友人ご夫妻と我が家で食事し、その後お二人は近くのホテルに戻っていった。俺とレディー二人だけである。こちらは少し酔っていたので、早々にレディーと二人でベッドに入った(なんかエロチック!)。が、彼女は酔っ払いのおじさんは嫌いなのか、結局応接間で自分一人で寝たようだ。
翌朝5時半に起き、レディーと散歩に出かける。犬と家の周りを散歩できるなんで、夢のようだ。
途中、砂浜のデッキチェアでひと休み。
早朝にもかかわらず、すでに気温33℃と結構暑いなかを、二人で(一人と一匹で)1時間ほど散歩する。家に帰ってご飯をあげ、二人で遊んでいるうちにすっかり打ち解け、お腹を出して甘えるまでになった。
午前中、迎えに来たご夫妻にレディーを涙ながらに引き渡し、こうして一泊二日の同棲生活は終わった。犬はいいなあー。二人(一人と一匹)はいいなー。