UAEラーメン探索
ラーメンが大好きである。この国でも、ラーメン店やヌードルショップの看板を見つけると、自然と足が向くのだが、これまでトホホ店も多かった。ところがここにきて新たな発見があった。UAEのラーメン状況を俺なりにまとめておきたい。
日本の多様な食文化を代表し、日本のソウルフードとも言えるラーメン。海外におけるラーメン店は、その味付けの重みによって、日本人重視と現地人重視の2パターンがあるように思う。もちろん日本人重視と言っても、現地人もターゲットにしないと商売は成り立たないのだが、日本人が好きな味を現地人も好むという仮説を前者のお店は持っているということだ。一方、後者は日本人をほとんど眼中に置かず、麺と具材とスープという構成だけ同じで、基本は海外の食べ物といった感じになる。
まず日本人重視店のナンバーワンと言えるのが、ドバイのJLT地区にあるWokyo。麺を北海道の西山製麺所が指導しているらしく、日本の札幌ラーメンとほとんど変わらない美味しさなのだ。俺のお気に入りは、味噌ラーメン、スパイシーである。 32 AED。
同じ西山製麺所の系統で、ドバイの ASIANA HOTEL 内の日本食・韓国食の名店、HANABI のラーメンも同じように美味しい。こちらは醤油ラーメン。ホテルのレストランなので、かなり高くて70 AED。
やはりラーメンは麺が命ですな。
一方、現地人重視店の筆頭が wagamama(ワガママ)。この店は俺が欧州に駐在していた2000年前後にはすでにロンドンにお店があって、繁盛していた。日本人にはとてもラーメンとは思えないような麺と具材の組み合わせで、麺もスープも不味くて一回行ったきり、二度と行くことはなかった。
この wagamama がUAEに進出してきて、すでにドバイに5店舗、シャルジャに1店舗あり、さらに近々ドバイにもう1店舗、アブダビにも初店舗を開くという。現地人、欧米人中心に大人気で、俺も超久しぶりにドバイモールの一等地にある同店に行ってみた。昼のピークの時間を過ぎていたが、店内ほぼ満席であった。
一番安いCHICKEN醤油ラーメンを頼む。52 AED と結構高い。見た目はまあまあで、スープも普通、チキンも悪くないが、いかんせん麺がソーメンの麺である。それでもネギ、シナチク、チキンの具材のシンプルな配置は日本的ではある。麺はこうした腰なしユルユル麺の方が海外では汎用性が高いのかもしれない。
ネットで調べていたら、ドバイの Ibn Batuta Mall のなかのフードコートに、ichikura というラーメン専門店があり、評判高い記事もあったので、行ってみた。
JAPANESE RAMEN HOUSE とあるものの、現地人向けのフードコートによくある、麺フニャフニャ、スープ濃いめ、具材イマイチのトホホ的ラーメンであった。塩ラーメン、32 AED。
そして、おそらく日本人と現地人の両方を満足させようという野心的なお店が、ドバイの Dubai Design District という最先端のおしゃれな地区にオープンしていた。俺も噂を耳にしており、本日行ってきました。
YUiという名のラーメン専門店で、韓国人と現地人が共同オーナー、日本から小麦を輸入して日本人コックが作っているという。塩ラーメン、50 AED。
スープはさっぱりして美味しい。具材の味も悪くない。俺的には、麺が少し麦っぽいのが気になったが、これはUAE在の日本人も美味しいと思う出来栄えだと感じた。店の雰囲気含め、現地人や欧米人にも受けそうだ。
最後に、アブダビにある海外のスープヌードルを紹介したい。実は上述のどのラーメンより、俺はこっちの方が気に入っている。まずはフィリピン料理のカジュアルレストラン、Oriental Corner で出されるLomi というフィリピン風ちゃんぽん麺。とろみのあるスープに、太麺の麺が絡んでとても美味しい。
もう一つは、Dragon Bao Bao Cafeteria。四人がけテーブルが4つほどしかない小さなお店だが、売りは自家製の中国刀削麺で、腰が入ったツルッツルの麺がびっくりするほど美味しい。少しピリ辛風のスープとの相性も抜群で、トッピングの牛肉も柔らかくて味が染みている。
こうして書いているとまた食べに行きたくなるはど。ちなみに焼き餃子も羽根つきで美味しい。こうしたアジアの地場のスープヌードルは、価格もとても安い。前者は12 AED、後者でも22 AED である。
それにしても、この世界は多様であり、まだまだ奥が深そうだ。これからもこの国や海外のラーメン、スープヌードルの探索を続けていきたい。