anezakimanのアブダビ日記

アラブ首長国連邦アブダビ首長国に駐在になりました。そこで出会ったことを綴ります。

ドイツ連邦共和国旅行記:2日目

 2日目はビール浸りの体を癒すため、かの有名なノイシュヴァンシュタイン城観光も兼ねてアルプス山脈の大自然に向かって南下することにした。朝6時51分ミュンヘン中央駅発の電車に乗り、フュッセンに向かう。ここはロマンティック街道の終点にして、ノイシュヴァンシュタイン城観光の拠点となっているところだ。

電車の車窓から、のどかで素敵な風景が続く。中東の砂漠地帯から来ると、この情景はたまらないね。

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途中で一度乗り換えて約2時間、人口1万5千人のフュッセンの街に到着。駅前から出ているバスに乗り、さらに小さいノイシュヴァンシュタイン城観光の街、ホーエンシュヴァンガウに着く。城観光のためには、そこにあるチケットセンターでチケット購入が必要である。

実は事前にWEB経由で予約が可能であったが、この日の予約チケットはすべて売り切れていた。それでもチケットセンターで15分ほど並んで、昼前の時間帯の観光ツアーに予約できた(城内では自由見学は出来ず、観光ツアーに参加しないといけない)。

時間が少しあったので、歩いてゆっくり登ってノイシュヴァンシュタイン城に到着。ここはディズニーのシンデレラ城のモデルになったとされる世界的に有名なお城で、かのルートヴィヒ2世が自分のためだけに造ったといわれる城である。
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城内に飾ってあったルートヴィヒ2世の顔。
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お城の中は写真禁止。豪華絢爛、キリスト教やオペラのウンチクふんだんな個人的巨大お屋敷と言ったところか。

この度の俺の関心はどちらかと言えばアルプス山麓地域の豊かな自然。これは撮影が許された城のバルコニーから、紺碧のアルプ湖を見下ろした写真。

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城の観光ツアー後、ノイシュヴァンシュタイン城を撮る絶景のポイントとして有名なマリエン橋に向かうも、好天の土曜日のせいかこの長蛇の列。あっさり諦める。

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そして足はさらに山奥に向かう。せせらぎとうっすらと紅葉が始まっている木々。これもたまらないね。
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40分ほど歩いたところに、ルートヴィヒ2世が何かで使っていた小屋を改造したレストランがあった。
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久しぶりのビール(笑)とともにランチ。午後になって気温が20℃近くまで上がって、野外での食事が心地良い。
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そこからはバスでホーエンシュバンガウ経由フュッセンに戻る。ミュンヘンの帰りの列車の時間までに1時間ほど時間があったので、典型的な田舎ドイツ風のフュッセンの街並みを散策。休日ののどかな時間を皆さん楽しまれている様子。
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実はフュッセン郊外にもう一つのお目当があった。ドイツとオーストリアの国境がこの近くにあり、その国境を渡る木造の吊り橋があるという。2013年に完成した全長400メートル、高さ20メートルのバウムクローネンヴェークだ。
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ここが国境。左側のOがOsterreich(オーストリア)、右側のDがDeutchland(ドイツ)。
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こうしてこの地域で朝9時前から夕方5時までたっぷりと過ごし、大自然の中で大いに歩き(この日の歩数29千歩、距離20キロ、高低差102階分相当)、疲れはしたが心地良い疲労感であった。

結局ミュンヘン中央駅に戻ったのが夜7時20分。ミュンヘンで有名な修道院ビールを飲みたかったがその時間なく、さらに歴史文化芸術の拠点を何一つ訪問できず、マリエン広場だけ横目で見ながら、空港に向かう電車に飛び乗ったのであった。
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そして空港のレストランで最後の一杯。
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初日ビール三昧、2日目自然三昧の、中東生活者としては両極端の非日常を駆け足で楽しんだ。

中東から見た非日常と言えばもう一つ。それは欧州の成熟してゆったりとした大人の時間の過ごし方だ。列車が綺麗で正確で便利であり、バイエルンチケットといわれる1日割引券が25ユーロ。これで今回の列車代はすべてカバーできた。ドイツ全国に張り巡らされた鉄道網で、人々は犬を連れたり自転車を持ち込んだりして自由にあちこち移動して楽しんでいる。街中の歩行者天国のカフェで、太陽を浴びながらゆったりとビールやお茶を飲みながらおしゃべりしている人たち。そして中年から高齢者まで、夫婦やパートナーが堂々と手を繋きながら笑顔で街歩きをしている。

Das ist Europa だなあ。俺も昔はユーロ人だったのだ。忘れかけていた情感が身体中に染み込む感じ。そしてその欧州に飛行機6時間でいつでも行けることに、欧州航路発見的な新鮮な感慨を覚えましたね(大げさ)。楽しい楽しい1泊3日の弾丸旅行でありました。