anezakimanのアブダビ日記

アラブ首長国連邦アブダビ首長国に駐在になりました。そこで出会ったことを綴ります。

父を見送る

土曜日の朝、ホテルの部屋のドアノブに届けられたコロナ唾液簡易検査キットで検査実施。昼前に部屋の電話で陰性を告げられ、15時30分頃に迎えのバスに乗ってホテルを出た。いったん成田空港まで戻る。小一時間ほど時間があったので、空港ターミナル内のお店をぶらついていると、回ってないガラガラの回転寿司が営業中。思わず入って3品ほどつまむ。美味ぃー。

f:id:anezakimanAD:20210420115739j:image

f:id:anezakimanAD:20210420111705j:image

その後迎えに来た横浜の家族と合流。再会の喜びもつかの間、そのまままっしぐらに俺の田舎に車を走らせる。

実家に着いたのが土曜日夜中11時40分。火曜日夜11時30分にアブダビに家を出て、ちょうど丸4日かかったが、なんとか父が待つ家に舞い戻ることができた。お棺の中の無言の父にお別れを告げ、翌日日曜日17時からの通夜、月曜日朝から出棺、火葬、そして葬式を、喪主として参加できることに何とか間に合った。

コロナ禍の今どきであり、通夜、葬式は家族葬ということで、親しい親族10名ちょっとで実施、また帰る前に近くに住む妹や親せきの人たちによって一連の儀式の手配、準備は済んでいた。俺はただ喪主として挨拶したり、お寺さんの対応をしたりと、その点では気は楽であった。

喪主挨拶も、親族のみだったので簡単に実施したが、家から出棺前に地域住民の人が集まってくれて、その数約20数名の前での挨拶の時は、少しアブダビ・スピリットを出させていただきました。以下その部分の抜粋。

私が海外から来たと聞いて、心配されている方も多いと思いますが、UAEという国はコロナ対策という意味ではとても進んだ国であります。国民に何度もPCR検査を受けさせて早期に陽性患者を特定して対処、私もこれまで、今回帰国の際の3回含めて合計21回のコロナ検査を受けていて、すべて陰性です。さらにUAEはワクチン接種率も世界第二位で、私も2回の接種を終えております。そういう意味では、日本国政府は認めないと思いますが、私は日本の中でも最も安心安全な日本人のうちの一人ではないかと思っています。
私はこれから10日間ほど、この家にいます。日本国政府は推奨してませんが、皆さんが嫌でなければ、ぜひ気軽に家に寄っていただき、亡き父の思い出話などを聞かせていただけますと大変嬉しく思います。

厭味ったらしく日本国政府に何度か言及、この辺り保守的な田舎の人々にどこまで伝わったか分かりせんが。

anezakimanの父、享年82歳。兼業農家として18歳から稲作作りに励む一方、建設会社に65歳まで勤務、さらに50歳からは農業関係の公務に付く。亡くなる直前のこの3月末まで勤め上げ、まさに農業と地域社会に一生を捧げた男。子供に対しては、寛容で任せてくれた父親であった。

母とともに一昨年アブダビに来てくれたことはとても楽しい思い出となった。

感謝しかない。合掌。

一連のイベントは終わったが、このあと香典等のフォロー、家の整理、遺産関連などやることが山積みらしい。。アブダビにはない、実家周辺のこんな風景に癒されながら、しばらくアブダビ日記の日本編が続きそうだ。

f:id:anezakimanAD:20210420114009j:image

f:id:anezakimanAD:20210420114035j:image

f:id:anezakimanAD:20210420185434j:image