anezakimanのアブダビ日記

アラブ首長国連邦アブダビ首長国に駐在になりました。そこで出会ったことを綴ります。

自宅、そして山に帰る

2021年4月が終わった。いろいろあったひと月であった。月の前半はアブダビで自転車部を中心とした交流を活発に実施、ドバイで楽しんだりした。月の半ばに父親の容態が急変、日本に飛び帰り、田舎で10日ほど過ごした。その後ようやく横浜の自宅に戻った。この間、喜怒哀楽の激しい、ジェットコースターのような日々であった。

日本は今、大型連休の真っ最中、且つコロナ禍による規制の真っ只中である。出向元の会社のある東京は緊急事態宣言下、家のある横浜はまん延防止等重点措置区域で、何れにせよほとんどの外食屋は、酒類の提供を終日停止している。会社関係でもプライベートでも外で楽しむという感じではなく、家で家族とのんびり過ごしている。

そんな中、1月に帰ったとき同様に、鎌倉までの山道を散策した。やはり山が恋しく、特にこの時期のまばゆい新緑を体感したかった。今回は鎌倉五山第一位、臨済宗建長寺派総本山の建長寺まで歩くことにした。建長寺は北鎌倉にあり、鎌倉行きでは通常目指す鶴岡八幡宮よりもさらに山道を先に行く。

晴天微風で気温21度、湿度50%という絶好の散策日和。朝10時前に家を出て、山道に入る。鮮やかな新緑の色と香りに気持ちがリフレッシュされる。

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大型連休中でもあり、ハイキング愛好家の間では鎌倉アルプスとして知られる散策道は、数分間隔で散策者に出会うなど結構な賑わい。日本らしく、80%程度の人がこんな山道でもマスクをしていて、残りのうち15%程度はすれ違う際にマスクを着けたりタオルで口を覆ったりしていた。俺もマスクを着けているが、時々外して新鮮な空気を思いっきり吸い込む。

歩きで家から建長寺まで、昔は2時間以上かかっていたが、アブダビで鍛えた足腰のせいか、1時間40分で建長寺の山側入り口、勝上嶽展望台にたどりつく。

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そこから眺める建長寺。

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急峻な階段を下り、入山料500円を払って寺に入る。最初に出会うのは半僧坊大権現に仕える12体の天狗像。愛らしくも滑稽な姿。

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仏殿に控える仏様。父親の安らかな供養と家族全員の健康をお祈りする。

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最後に入り口にある堂々たる総門。

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こうして鎌倉仏教の代表的な寺院を巡って仏心を掻き立てつつ、もう一つ、食欲の方を満たすため、建長寺の前にあるそば屋さんに寄る。ここはけんちん汁が名物。実はけんちん汁は建長(けんちん)汁から来ていて、もともとは建長寺のお坊さんの精進料理の一種だったという説だ。いわば本場のけんちん汁であり、ここでけんちんウドンを注文して腹ごしらえ。

外の席で正門を眺めながらのランチ。左にある学校は鎌倉学園中高校。サザンの桑田さんの出身校。

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白みそ仕立てのスープ、細麺のうどんの上に具だくさんで、あっさり美味!

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このあと、鶴岡八幡宮まで歩いて行って参拝して、1時過ぎに家に戻ってきた。

家族の待つ家に帰って、家の近くの新緑の美しい山を巡って、ようやく本当に日本に帰ってきた実感が湧いてきた、今日この頃でございます。