anezakimanのアブダビ日記

アラブ首長国連邦アブダビ首長国に駐在になりました。そこで出会ったことを綴ります。

難路、日本への道

この冬、日本に休暇で一時帰国することに決めたのは10月のころだ。その時からだんだんとコロナ禍も落ち着き始め、アブダビに帰る際に家族も一緒に来て、コロナ前のように年末年始を家族みんなでアブダビで過ごすという案もあった。でも、やはりまだ海外に出るのは時期尚早となり、見送りとなった。

そうこうしているうちに、水際対策の緩和策が日本政府から発表された。いわく、ワクチン接種完了者は14日間の自主待機が10日間まで短縮可能、さらに会社経由で申請すれば、行動制約条件付きながら3日でOKと。これには狂喜乱舞した。

さっそく会社に申請を依頼するもなかなか返答がなく、周りの日本人駐在員に聞くと、申請が複雑で時間がかかり、よほどのVIPの出張帰りでもない限り難しそうと。案の定、弊社も最終的にはそうした見解で、海外勤務者の一時帰国休暇くらいでは適用しないとのことだった。

実際に使えないような制度設計で、何のための規制緩和による経済活性化なのか。経済界と一般国民世論の間を取ったような、どっちつかずの中途半端な施策に、世界に比べて未だに国境を閉じる日本は鎖国まっしぐらかと恨み節たらたらであった。

さらにそうこうしているうちに、コロナ変異種、オミクロンとやらが出現して、アフリカ、欧州中心に新規患者数が増加し始めた。今のところの報道だと、死者や重病患者はほとんどいないのに、そうした国中心に再び規制強化が始まった。

日本もまた過剰反応気味に、再び国境を閉じ始めた。日本人も3日間の短縮制度はむろんのこと、10日間の短縮も雲散霧消、14日間の自宅待機に戻った。さらに、国交省による日本帰国便の新規予約不可通達のドタバタがあった。俺はかなり前に予約しているので大丈夫とは思ったが、冷や汗が出たものである。決定打は数日前、ドバイ経由でのトランジット客がオミクロン感染となり、UAEからの帰国者の3日間のホテル強制隔離も再開されてしまった。。

この間、まるでジェットコースターのように喜怒哀楽の乱高下。結局相変わらず日本への道は難路である。この時期、これだけアブダビ・日本間を往来すると(コロナ禍以降今回が5回目のトライ)、統計的にはこうなるのかもしれないけど、今回はもしかしたらと期待したんだけどね。

ただでさえ保守的・島国的な国で、さらにますますポピュリズム的一般大衆迎合的なニッポンになっている気がする。もう少し科学的・合理的に判断できないものだろうか。