ドバイ・エキスポ・2020、ファイナル
いよいよ終わりが近づいてきたドバイ・エキスポ・2020。行けてない最後の大物パビリオンがドイツ館である。これまで何度かチャレンジしてきたが、パビリオンのオープン時間の朝10時に行っても3時間待ち。。それを超えるとさらに待ち時間が長くなる。それでも大勢の人が列をなして待っている。内容の興味深さが人々を惹きつけていることだろうが、いわゆる”行列効果”(行列するほど人気が高いと思われ、さらに人が集まる)もあるのではないか。それにしても、この国でこんなに待つ人がいたとは驚きである。
開催期間中で最後の週末となる先の日曜日。一番混む日と思いつつも意を決してドバイに向かった。万博会場の開場時間の9時に行って、開館から即ドイツ館に向かってみる作戦である。入場口に着いたのが8時45分。かなりの人がすでに待っている。
9時過ぎに入場してドイツ館にまっしぐらに向かう、しかも小走りで(笑)。そうしてドイツ館入口に着いたのが9時15分。待っている人はすでにいるが、以前よりも少ない。待つことを想定して持っていった本を読みながら待つこと2時間15分。11時30分に無事ドイツ館に入ることができた。
Campus Germany というキャッチフレーズ通り、いくつかの教室(展示スペース)を順に廻って、持続可能な地球環境のことを学び、考えてもらおうというコンセプトである。
最初のブリーフィング。
次にボールをアイディアになぞらえて、ここでボールに触れながら発想を高めてもらうということのようだ。
そうしていくつかの教室でインタラクティブな操作も含めた知識、実践の場。
最後に皆でブランコに乗ってリラックスしながらまとめといったところ。
出口には歌と踊りでリフレッシュ。
といった流れで、とてもよく練られていて、展示内容も分かりやすくて興味深かった。待たされてようやく入ったという気分もあって、じっくり見て回り1時間強かかった。
世界の製造大国として、先端技術を競う日本とドイツの2つの国の今回のエキスポに向けた意欲、工夫は他と比べて突出していると感じた。私見ながら日本とドイツを比べてみよう。日本、ドイツともメッセージの明快さは同等、伝わりやすさの工夫は日本(スマホ利用)、材料の豊富さはドイツと、甲乙つけがたいものの決定的な違いはアクセスだ。ともにバッチ制なれど、ドイツは一回当たりの人数が多く、そのサイクルタイムも短い。日本は恐らく一回当たりの人数は20人程度、サイクルタイムも一時間に一回程度ではないか。したがって一日当たりの収容キャパがドイツ館のほうが断然に多い。
また良し悪しは別にして、ドイツ館は並べば必ず入れる。日本は特に後半では限定人数のWeb予約限り(スポンサー枠除いて。しかもその枠も少ないと思われる)にしたため、いくら希望しても入れない人が大勢出てくる。実際行きたいのに行けない人が周りに何人もいた。
もちろんそもそもコンセプトとコンテンツを踏まえたキャパ設計の違いはある。日本はスマホ利用が前提でもあり、オミクロン以降はよりセンシティブにならざるを得なかったこともあろう。日本館の良さを、関心持って来てくれた世界の人びとすべてに体感してもらえなかったのは残念なことではある。
ドイツ館のあとは、大型パビリオンはどこも大行列で、さらに並ぶ気にならない。
今や日本人随一のドバイ・エキスポ博士となったはずの同僚M氏(笑)。3月だけで週末と平日仕事後に通うこと15回、191か国のパビリオンすべて制覇したのだ。そのエキスポ博士のアドバイスに従って、UAEの文化紹介館とDP Worldという企業館を見たほかは、小さい国をちょこちょこ回っただけ。
昼はまたベトナムのレストランに行って汁なし麺を食べ、
疲れとのどの渇きを癒すために、しめにはやはりドイツビールとソーセージ(笑)。
ということで、俺のドバイ・エキスポ・2020はフィナーレを迎えたのであった。いやー、楽しく刺激的な空間であった。ドバイ首長国殿、シェイク・ムハンマド・ビン・ラシッド・アル・マクトゥーム首長殿、ありがとうございました。
次は大阪なんだねえ。