anezakimanのアブダビ日記

アラブ首長国連邦アブダビ首長国に駐在になりました。そこで出会ったことを綴ります。

ラマダーン簡易断食中

ラマダーン月の断食。手元にある『イスラーム世界事典』(明石書店)によれば。

イスラーム暦の9月のラマダーン月に行われ、新月の現れを見たときから次の月の新月を見るまでの間30日もしくは29日間行われる。

イスラーム式の断食は、日の出の約2時間前から日没まで飲食をいっさい断つ。性的交渉も許されない。水の一滴もゆるされない。ただし、夜は飲食・性交いずれもさしつかえない。

断食の目的は、飢えの苦しみを体験して貧困の苦しみに対する想像力を育成することだという。さらにあらゆる面で信仰的行為を強めることが奨励される。たしかにラマダーンはムスリムにとって宗教性を強める月となっている。

ラマダーンは家族と、あるいは親戚知人同士で訪問しあって会食し団らんする季節であって、日本の盆暮れ正月、フランスのバカンスに近い。

ちなみに現地事情に詳しい友人によれば、2段落目の夜の飲食・性交OKは、飲食はそうだが、性交は夜でもこの期間中は宗教心の強い人はダメとしているらしい。大変ですね。。

俺は先の週末から始めた簡易断食が9日間続いている。時間はともかくとして、朝は家でしっかり食べて、昼は抜いて、夜は外での会食が続いた。それでも昼抜いた効果か、イスラエル帰りで3キロほど増えた体重がこの期間でほぼ戻した。

自転車部やドバイの友人たちとの会食のほか、ラマダーンらしい2つの会食を経験した。一つは Suhoorと呼ばれる夜遅い会食。断食開始の前に取る食事のことで、夜遅くに開催される簡単な食事をつまむパーティーのこと。アブダビの親会社主催で夜9時30分に開催され、親会社と傘下会社の幹部がエミレーツパレスホテルの野外会場に集まった。

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もう一つはIftar。日没とともに断食が終わった直後、皆で集まって食事を楽しむもの。一つのソーシャルイベントとして多くの企業が開催しているが、ここ2年は新型コロナがあって中断していた。わが社も初めて実施して、社員、株主関係者を招待して盛大に実施できた。

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一方こちらはラマダーンのライトアップされた近所の通り。この時期は家族親族での食事が増えることから、レストランは閑散となるようだ。

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こうしたラマダーン月らしいイベントも再開され、コロナ禍から通常活動に戻ってきた実感がますます強まる。ラマダーンもあと一週間。ラマダーン明けはイード休暇と呼ばれる大型連休が控えている。再び旅心がそそられます。。