2022ニッポンの夏・後編
2022年、この特別な年のニッポンの夏が終わった。後半戦は天気が異常気象的な暑さに戻り、新型コロナの1日当たりの新規感染者数が世界最高になるなど、波乱含みであった。そして日本全体で連日20万人を超える新規感染者が出るなか、我が家でも娘が熱を出して、発熱外来で診てもらったら陽性であった。
本人は10日間、濃厚接触者となる家族は5日間の自宅待機が日本での決まりである。症状のない濃厚接触者は外来診療で診てもらえず、アブダビではあちこちにある専用PCRセンターようなところもない。結局娘以外の3人はネットでPCR簡易キットを購入し、家で唾液を小さな試験管に入れて郵便で返送し、陰性の確認ができたのが3日後であった。本人も感染発覚の数日以降は元気になった。
当初予定していたイベントの取り止めや短縮を余儀なくされたが、残りの日々をより一層充実させるべく、待機明け後は活発に活動を再開した。
1泊だけだったが実家に帰省。実家で作っている新鮮な夏野菜の収穫や出荷を手伝ったり、
この地域で有名な温泉に(悲しいことにコロナ第7波によりキャンセルが相次いだため)完全貸し切り状態で入った。
家族とはある意味より濃厚に過ごせた。待機中は毎日家で3食一緒に食べる。解放後は庭でたこ焼きパーティー。
そして後半のクライマックスは、夢だった「しまなみ海道サイクリング」。
広島県に出張に行った帰り、半日強時間があったので尾道に向かった。駅前のレンタサイクルターミナルで自転車を借りる(貸出料金2,000円、保証料1,100円)。レンタサイクルターミナルは道中に10か所あり、どこでも借りられ、どこでも返せる(ただし違う場所に返す場合は保証料は戻らず)。
尾道から今治までの全コースで約70キロ。ほぼ真ん中の大三島まで行って自転車を返して、そこから高速バスで戻ってくることにする。
朝9時、29度の気温のなか、さっそく出発する。
すぐ対岸の向島まで船で5分ほどで渡り、そこからが実質スタート。
サイクリングコースといっても、島内は普通の田舎道。ただコースの道路には青い線がずっとあって迷うことはない。
島と島をつなぐ橋が素晴らしい。今回3つの橋を渡る。最初の因島大橋。
3つ目の多々羅大橋。
生口島はレモンの生産で有名。途中でお店に立ち寄って飲んだレモンサイダーは最高であった。
道路沿いにレモンの木々が生い茂っている。
ゆっくりペースで3時間ちょっとで目的地の大三島のレンタサイクルターミナルに到着。近くにはこんな石碑が。
この日も暑くて、昼前後には30度前半になっていたが、潮風がありこんな瀬戸内海の眺めにも癒され、気持ち良く走ることができた。
こうして全日程、イベントを満了してアブダビ帰国日の朝となった。ちょっと二日酔い気味で疲労感もあり、体温を測ったら38度ある。。連日の外出、交流で疲れが溜まっていたと感じる一方、もしやコロナ感染かと焦ったが解熱剤で熱は下がり、とにかくアブダビへ発った。今では日本出国前のPCR検査は不要なのである。
アブダビ空港で受けたPCR検査で2時間後に陰性確認が来てやれやれ。後半、多少の波乱はあったが2022ニッポンの夏を充実して過ごすことが出来た。
この旅では改めて家族との時間の尊さを実感し、また新たな世界での出会いもあり、いろいろと考えることができた。本当にエポックな良い旅となりましたです。