アブダビ自転車部へのいざない
俺のアブダビ生活の大きな部分を占めてきたアブダビ自転車部の活動が低調だ。週一のHudayriat島でのサイクル活動に参加する人は殆どいない。反省会と称する活動後の懇親会もだいたい決まった人しか来ない。。
足元では季節的な要因はある。何せ酷暑の夏であり、野外で自転車を漕ぐ気になれないのも分かる。日本への一時帰国や海外旅行に出かけている人もいるだろう。コロナ禍が落ち着き、アブダビへの出張者が増えてきて、業務的に忙しくなってきたこともあるだろう。
しかしながらより根本的には、熱心だったコアメンバーが相次いで帰国してしまったことが大きい。考えてみれば、そもそもこの部は2017年に単身赴任おじさん数人の活動から始まった。ひま人が集まって健康的に自転車を漕いだ後、皆で美味しいものを食べながらお喋りしようという主旨だった。当初は健康のためにアルコール無しなんていう時代もあった。
その後、部員は増えていったが、コアメンバーがずっと中心だった。社交的でイベント企画実行にも熱心だったWさんと、きめ細やかなフォローで支えてくれたMさん、このお二人と俺でボードメンバーと称して、運営や企画について必要に応じて協議して決めていた。
またAさんご夫婦、Yさんご夫婦(2組おられた)とペアで参加いただいていた方たちは、安定してランと反省会に参加してもらっていた。他にもラン、反省会、イベントと何れかに偏ってはいたが、よく顔をお見かけできたメンバーは結構いた。
そうした方たちは皆さんアブダビを去っていった。俺のような当初からのメンバーで、ひまな単身赴任おじさんは絶滅危惧種となってしまった(苦笑)。ご家族連れや若いメンバーは、いろいろとお忙しいのだ。
何だか愚痴っぽくなってきたが、俺もいつまでアブダビにいるか分からないし、このままだと自然消滅の道すら歩みかねない。部の継続コアメンバーとして、改めてアブダビ自転車部の活動、良さをアピールして、現部員の積極的な参画、そして新入部員の参加を訴ったえかけたい。
毎週火曜日は、定例ランとしてHudayriat島を走ることになっている。最長10キロのコースが2種類あり、5キロ以下のショートコースも豊富だ。市内から比較的近くて、砂漠と市中心部の摩天楼とのコントラストが魅力的だ。
オーバーウォータートラックという海に突き出た部分もある。
レンタルサイクルショップもあって、60分 AED 50 で借りられる。
そしてヤス島のヤスマリーナサーキット。毎年12月に実施されるアブダビ・フォーミュラーワン(F1)の正式コースだ。こちらは今は毎週水曜日18時からコースを一般開放しており(夏以外は基本月と水の2回)、一周5.5キロの多彩な風景のコースを、散歩、ジョギング、サイクリングと、皆さん思い思いに楽しんでいる。
こちらは特筆すべきことに、レンタルサイクルを無料で貸し出してくれる。従って真夏以外の季節はレンタル待ちで長い時には30分以上並ぶ。実は元々の自転車部はここから始まった。しかしながら市内から遠い(車で30分前後)ため、Hudayriat島に定期活動を移したのである。
ここのランは今は自主活動となっており、俺は毎週水曜日にはなるべく走っている。先々週は熱帯雨林状態(気温38度、湿度70%)にもかかわらず、6周走り抜けた。
アブダビにあるこの2大コースの他、アルアインに行く途中の Al Wathba にも最長30キロのド砂漠コースがあり、ここも走りがいがある。
砂漠のオアシスのごとく、コース途中には湖もある。
ここにも有料だがレンタルサイクル屋があり、自転車部メンバーで数回走った。アブダビにいるからこそ、こうした特色ある自転車コースを味わえるのであります。
また、課外活動と称して自転車以外にもテーマパーク、カヤック、パラセーリング、沖合BBQ、砂漠の天体観測、ダンスビデオ撮影など、多様なイベントを実施してきた。足元ではイベント屋さんが減ってなかなか企画できていないけど。。
そして最近では日本に帰国されたOB•OGの皆さん(アブダビ自転車部日本支部)の活動、交歓の方が目立ってきた。仕事とは直接関係なく、純粋に楽しむためにここで知り合って一緒に過ごした仲間が、日本でも交流できるということは素晴らしいことだと思う。
いよいよ明日で8月も終わり、夏休みも完全終了。環境的にも酷暑の夏から普通の真夏に移りつつある。来週から本格的に活動を再開しますので、ぜひ一緒に走って冷たいビールを飲みましょう。