anezakimanのアブダビ日記

アラブ首長国連邦アブダビ首長国に駐在になりました。そこで出会ったことを綴ります。

ラマダーン2日目

 17日(木)にラマダーン初日を全うし、そのあと金土日と国外で対象外となり思いっきり飲食物を全うし(笑)、本日は俺にとってラマダーン2日目。朝しっかりとご飯を食べ、昼は会議などしながらやり過ごし、夜7時まで何とか断食を成し遂げた。

夜は知人と会食ありドバイに出かけた。マリーナ沿いのアジアレストランで、イフタール風宴席を楽しむ。

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なにはともあれ、ラマダーン2日目も完遂と言えるね。

アルメニア共和国旅行記

アルメニア共和国に行ってきた。初めてのUAE国外旅行である。アルメニアにしたのは、特に深い意味があったわけではない。周りの日本人に聞くと、いわゆるコーカサス諸国に行ったことのある人の大半は、ジョージア(グルジア)であった。 

俺もそう思っていたが、ネットで安いチケットを探しているうちに、アルメニアの首都、エレバンへの往復チケットと三つ星のホテル2泊3日で、AED1,400(約42千円)というのを見つけた。アルメニアは世界で初めてキリスト教を国教に定めた国(西暦301年)で、エレバンは世界最古の都市の一つということを知り、歴史や文化が深そうと思ったこともあった。

金曜日の朝、LCCのエア・アラビアでシャルジャ空港から飛び立ち、3時間ほどでエレバンに着く。今回は事前にいろいろ調べて周到な計画を作ることなく、基本行き当たりばったりで旅することにした。

小振りなエレバン空港でチキンとボルシチの昼食を取った後、案内のお姉さんに市内への行き方を聞くと、エクスプレスというバスが安くて便利とのこと。素直に従って乗合いバスで市内中心部の共和国広場へ向かう。120円ほどだった。ホテルの位置はそこから少し北方にあったので、そこからタクシーでいったん宿に入る。この日は市内散策と決めて、ウォーキング仕様に着替えて再び市内中心部に向かって歩き出す。

気温20℃前半、爽やかな初夏の青空が広がるなか、機嫌良く坂道を歩いているうちに巨大な像が目に入り、そちらに向かう。ヴィクトリー・パークと称する広い公園の端っこに鎮座してあったのは、高さ51mのマザー・アルメニアと称する女性像であった。この下にちょっとした博物館があり、第二次大戦の記録と、アルメニアと隣国アゼルバイジャンとの紛争の記録が展示されてあった。

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久しぶりに大規模な像を見た。イスラームでは偶像崇拝禁止なので、この手の像は見ないが、旧ソ連国家にはこうした巨大像があちこちにあったことを思い出す。

さらに歩みを進めて市内の有名どころを見て回る。カスケード・コンプレックスという階段状の広場の上からの写真。ここから降りて真っ直ぐ行くと、オペラ劇場、ノース・アベニュー、共和国広場など、エレバンの目抜き通りが広がる。

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カスケード・コンプレックスの下からの写真。タバコを吸う女、というオブジェがコミカル。こうしたオプジェがあちこちに。

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ここで女性グループのヨガ実演に遭遇。

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こんなに多くの若い女性を久しぶりに見て、ちょっと感激(笑)。アルメニア女性は美人が多いという説があるが、確かにこの3日で見かけたアルメニアの女性はとても綺麗で魅力的。私見だが若い女性の90%は美人と思えた(もっとも女性を見る機会の少ないUAEで判断基準が低下しているという説も)。

共和国広場。夜7時前なのにまだ青空が広がる。この時期、日没は8時過ぎ。

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夕食をシーフードレストランで、白赤ワインで取った後、ふたたび共和国広場に戻って、有名な噴水ショーを見学。水と色と音楽の見事な競演を楽しむ。

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この日はこれで終わり。明日の過ごし方を帰途のタクシー運転手に相談してみると、山の方への半日コースのドライブを勧められ、乗ることにした。

翌日も快晴。朝8時半に宿を出てトルコ国境方面目指して南下。アルメニアのワイン畑の向こうにくっきりと見える山並みはまるで富士山が2つあるよう。トルコ領にあるアララト山で、旧約聖書のノアの方舟がたどり着いたとされる山として有名。

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右に見える建物が本日の最初の目的地、ホルビラップ修道院(Khor Virap)。その歴史は紀元前180前後まで遡るという。

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さらに山道を車を走らせること2時間。まるでアルプスの少女ハイジの故郷のような素朴な自然が広がるなかに、最終目的地のノラヴァンク修道院がある。

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片側が断崖絶壁になっていて、若者が嬌声を上げながら端を歩いている。写真じゃ分かりずらいけど、本当に怖い。

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ここの修道院は11世紀に建てられ、「愛の修道院」と言われているとか。周りを散策していたら、緑色の蛇が草をなかをスルスルと通っていった。

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帰途、修道院近くのワインセラーに寄って、ワインを試飲する。アルメニア人、ロシア人、ウクライナ人の旅行者と仲良くなって白赤ワイン、フルーツワイン、ウォトカを調子に乗って何杯も飲んでやや酔っ払い状態に。

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午後2時過ぎにホテルに帰り、ちょっと休憩後、また歩いて街に出かけて、アルメニア居酒屋で夕食。

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名物の豚肉をビール、赤ワインで味わう。

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その後、日本人コックがいる櫻田という和食店に寄ってだし巻き卵、タクワンを肴にふたたび赤ワイン。そこに来ていた日本人若者旅行者二人と旅話で盛り上がり、夜10時まで。

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最終日はアルメニアの歴史をたどったアルメニア歴史博物館に行く。この国の紀元前を中心とした膨大な歴史文化資産に圧倒され、またアルメニア人虐殺の哀しい歴史を知る。

いったん近くのアルメニアレストランでラムとアルメニアン・サラダでランチ。サラダがシャキシャしてとても美味。やはり赤ワインは欠かせない。

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最後の訪問先はアルメニア人虐殺の慰霊碑と博物館のあるアルメニア・ジェノサイド・メモリアル・コンプレックス。エレバン市街を見下ろす高台の森のなかにあって、慰霊の火の周りに大勢の人が集まっている。黙祷。

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偶然出かけることになったアルメニア共和国。

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小国で近隣の大帝国に翻弄されながらも、独自の文化、言語を背景として時には豪華絢爛な歴史、時には民族消滅危機の歴史を刻んできた国。コーカサス地方の豊かな自然のなかで、6千年前にワイン作りを始め、多様な食文化を誇る国。人懐こくてフレンドリー、美人が多い国。いやー、参りましたね。120%満足して帰って来ました。また行こっと。

ラマダーン到来

本日から Holy Month of Ramadan、聖なるラマダーン月が始まった。いや、厳密にいえば昨日の日没からだ。昨夕、ヤス島のレストランのオープンテラスでビールを飲んでいたら、日没前の18時過ぎにラマダンがもうすぐ始まって外では飲めないので、中で飲んでくれと店に言われたのだ。

ラマダーンは楽しみにしていた。何度か紹介しているハムダなおこさんの著書、「アラブからこんにちは」の下記の記述が興味深かったのだ。

  • ラマダーンとはイスラームで使うヒジュラ暦の九ヶ月目をいい、世界中に散らばるムスリムが、日の出前から日没まで、一切の食べ物を摂らない断食月。
  • なぜ神が断食を人間の義務としたのか。なぜそれを世界中のムスリムが千四百年間も変わらず続けているのか。なぜこうした修行を十五億もの人々が嬉々として受け入れ、精進し、毎年その期間が終わることを嘆くのか。その答えは簡単です。それは自分が幸福であることを教えてくれるからです。今日のご飯があること、眠る場所があること、自分のそばに家族がいること、家族と一緒に時を過ごせること、近所に自分を気に懸けてくれる人がいること、自分が貧しい人たちを援けられる立場であること、貧しい人たちに感謝されること、そして自分は家族とつながり、人とつながり、神ともつながっていること。そうしたささやかなことが人間の究極の幸福であると教えてくれるからです。
  • 人間という弱い存在が幸福を身に沁みて感じるためには、三十日間の長い期間が必要なのだと、改めて神の定めた義務の意味を知ります。一日を我慢することは誰にでも出来ます。しかし三十日となれば、生活全体を変える努力と心構えが必要です。食べない行為だけでなく、ラマダーン中は喧嘩をしない、大声を出さない、人に優しくする、喜捨に励むなど、多くの生活上のルールが増えます。それを家庭でも学校でも社会でも、人間の義務として繰り返し繰り返し教えています。

 というわけで、せっかくイスラームの国に駐在して、その国の歴史や文化に関心のある俺としては、生活全体を変える努力と心構えにトライしてみようと思っている。ただし無理はしない。ムスリムの方は、通常最初のお祈りの前に朝食を食べ、4度目のお祈りの後に夕食(イフタール)を食べる。そうすると今だと朝4時に朝食を食べてから夜7時まで、約15時間断食をしないといけない。

俺の場合は、朝ご飯を7時前後にしっかりと食べて(良き1日の前提だからね)、会社では食べ物は取らず(水は飲む)、家に帰ってから夕食、あるいは会食で食事を取る。家で晩御飯を一人で食べる時にはお酒は一切飲まない(これが一番キツそう)。ラマダーン期間中これに挑戦してみたい。

ラマダーン初日の本日は、この通り過ごせた。今日は比較的涼しく過ごしやすかったこと、外出訪問が2つあって会社にあまりいなかったこと、また家に仕事を持ち帰って夕食が遅くなったので、アルコールを飲む意欲があまりなかったことも功を奏したか。

晩御飯、イフタールではないけど多少豪勢にしようと思って、久しぶりにキムチ鍋にしてみた。13時間ほど何も食べずにいきなりキムチのような刺激の強い物を食べて良いのかなという気はしたけど、そろりそろりと体に入れて美味しく食べれた。

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明日から週末。ちょっとした遠出を計画しており、外に出たら一旦ラマダーンは無しではあります。

 

副大臣来たる

先般の安倍首相に続いて、日本政府ミッションとして経済産業省の西銘恒三郎副大臣がアブダビを来訪された。本日は日中の最高気温43℃に加えて、風が強く吹いて砂が舞う悪天候下、砂漠の地にある弊社工場までわざわざお越しいただいた。

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弊社エミラーティ幹部との懇談、会社概要説明、工場視察と1時間のプログラムを、1泊3日の弾丸ご出張にも係わらず、終始和やかな笑顔で参加いただき、また励ましてもいただいた。沖縄ご出身の63歳の自民党政治家殿は、開放的な人柄のステキな方であった。

副大臣の公式ブログでも紹介いただきました。

パイプ工場見学 | 沖縄を走る走る、衆議院議員 西銘恒三郎

足元ではいろいろ起きているけど、両国政府の期待も背に、前を向いてしっかりと進んでいきたいものだ。

良き1日は朝食から 最終回?

昨晩はスペイン人家族と日本人家族を拙宅に招待し、簡単な和食パーティーを実施した。

俺がいつも通りおでん、野菜サラダ、漬物を用意し、日本人家族に寿司セットを持ってきてもらい、マグロ、サーモンの手巻き寿司、手毬寿司を自分で作って食べるというスタイルで楽しんでもらった。日本食好きのスペイン人父子には満足いただけたと思う。

今朝の朝食はその余り物ながら、マグロ納豆丼におでん。多分究極の朝食ではないか。

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というわけでこのシリーズもこれが最終回?

 

ふたたび釣りに挑む

本日は前回指導いただいた釣りの達人に再度お願いして、釣りに行ってきた。

その前にちょっとしたトラブル。昨晩、ドバイで会社関係の人とビールとワインを飲み、夜11時前にネット経由で予約していたホテルにチェックインしようとした。ところがフロントでは予約が入ってないと言う。何度か押し問答し、ネット会社にも電話するも繋がらず、結局夜中12時にドバイ中心地で泊まるところ無し状態に陥ってしまった。

仕方なく同じネット会社サイトで近くの宿泊設備を検索すると、1泊 AED150 (4,500円)の格安で空いている宿があった。その名も The Solo Traveler 。切迫感に酔いもあってそのまま予約をコンファーム、住所を頼りにその宿泊設備に向かう。

そこは普通のアパートメントで、一つの部屋を何人かでシェアするようなバックパッカー用の宿だった。。俺があてがわれたのは2段ベッドが4つある寮のような部屋で、何人かの若者と相部屋であった。疲れもあって、気にせずにシャワーを浴び、早々に2段ベッドの下で眠りについた。

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前も同じネット会社経由の予約でホテルにチェックインしようとしたところ、予約が入ってなかったことがあった。その際はたまたまそのホテルに空き部屋があって泊まれた。同じことが再び繰り返されて怒り心頭であり、AGODA というネット会社には文句と費用の返済を求めるつもりだ。

それはともかく気を取り直して翌朝、5時半に起きて早々に部屋をあとにして、釣りの集合場所に向かった。釣り師匠、前回の話をしたらぜひ参加したいという同行者2人と、某所で落ち合い、再び指導を請いながら釣り糸を垂すこと2時間。

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2度目の今度こそ一匹でも釣りたいと思うも、なかなか手応えがない。そろそろ暑くなってきて帰ろうかというタイミングで、ついに至福のときが現れた。手元にしっかりとした引きを感じ、竿を引き上げあるとそこには小振りながらもお魚さんがしっかりと付いていた。師匠曰く、日本でいう念仏鯛の仲間だと。

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結局3人とも一匹ずつの釣果となり、大満足の釣り第二弾となった(師匠は我々のお世話で忙しくて釣りどころじゃなかったとご本人談)。

そのまま、反省会ランチをバーで行い、ビールとお肉で楽しい食事会となった。

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トラブルはあったものの、楽しく充実した休日でありました。