anezakimanのアブダビ日記

アラブ首長国連邦アブダビ首長国に駐在になりました。そこで出会ったことを綴ります。

さよならバーベキュー

旧拙宅のVliiaを引き払うに当たって、もう二度とできなくなるオープンテラスでのバーベキューをアブダビ自転車部の特別企画として実施した。まだまだ夏盛りの9月のアブダビで、野外でバーベキューをやろうという狂気の沙汰イベントだったが、部員8名、その家族友人も加わって総勢11名が、引っ越し直前の拙宅に集った。

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焼き主任役の BBQ達人2名は、身体中から汗を吹き出しながら、和牛、ソーセージ、エビ、牡蠣、野菜を手際よく焼いてくれる。
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それらの熱々の食材をむしゃぶりつきながら、ビール、シャンパン、日本酒、赤ワインを飲みつつ、おしゃべりに花が咲く。
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家の中では即興幼稚園も展開。
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こうして3時間半ほど、美味しい料理、お酒、会話を堪能。最後は拙宅に残っていた各種アルコール、食器や飾りの類をご希望の方にお引き取りいただいて散会となった。

拙宅最後のイベントとしてさよならバーベキューを満了、いよいよこの家ともお別れとなった。
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アブダビに来て初めて住んだ家。大邸宅に単身赴任の身でとまどうことも多かったが、日本国大使、親会社トップをはじめ、同僚、お取引先、友人、隣人、家族親戚縁者など大勢の来訪者をここで迎え、マイホームとして貴重で楽しい時間と空間を提供してくれた。我がVilla 572、ありがとう、そしてさようなら!

引っ越し

引っ越しすべしと思ったのは7月前半に遡る。前述の通り、新たな気分で3年目に入りたいと思ったのが直接的なきっかけだ。今の家があまりにも広大で(350平米)、いい加減そこでの一人暮らしに疲れた(寂しかった)こともある。そうなると矢も楯もたまらず移りたくなり、たまたま知人に相談したら、Properties Finder という不動産ソフトを紹介された。

さっそくそのソフトを使って、家具付きで住みたいエリアを検索したら、3つだけ候補が出てきた(アブダビの不動産物件では家具付きは希少)。うち1つはほどなく契約済みとなってなくなり、残り2つを別々のエージェント通じて実地検分することにした。じつはその2つは同じ部屋であって、結局その一つを見に行った結果、気に入ってそこに決めた。レートについても、知り合いの不動産会社勤務のトルコ人のアドバイスに従って交渉、決着した。一つ見てそこに即決したのだから、実に効率的な家探しだった(笑)。

ただし明け渡しは9月以降になるというので、じっと待ってつい先週末、引っ越しを行った。ホテルの Villaから家具付きのアパートメントに移っただけなので、荷物も多くなく物理的な移動の負荷はほとんどなかった。

今度の住まいは日本風にいうと2LDKのマンションで、前の2階建てのVillaに比べると広さは半分以下。キッチン、ダイニング、リビング、寝室、バストイレが徒歩数秒で行けて快適(前は上下別れていたことも含めて、十数秒はかかっていたのだ)。また大家さんはEtihad航空のパイロットで、リストラされてバーレーンベースの Gulf Airに移るために家が空いたので貸すことにしたという。このご夫妻のセンスがなかなかで、モデルルームのようにキレイで何でも揃っていて便利。

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場所は会社、空港、Yas島にさらに10分ほど近くなった(アブダビ市内からは少し遠のいた)。前の家のように大勢でバーベキューできるような大きなテラスはないけど、ほどよい広さのバルコニーがあり、またアパート住人専用のビーチ、プール、ジムが完備。さらにスーパー、サイクルショップ、各種レストラン(アルコールでないけど)が徒歩圏内に揃っており、俺の一人暮らしには十二分の環境である。

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良いこと尽くしのように思えるが、いくつかチャレンジがあった。前のホテル運営の居住地とちがって、部屋ごとに大家も違う一般的なアパートメントのため、水道電気ガス、エアコン、テレビWiFi等の通信といった居住インフラ設定は、すべて自分で契約の手続きをしなければならない。多少は不動産エージェントがヘルプしてくれたけど、アブダビにおける公益団体・インフラ企業である Tawtheeq(水道、電気)、TasleemとADDC(エアコン、冷水)、Royal Gas(ガス)、Etisalat(通信)との契約に奔走された。この時期、仕事も多忙極まったが同僚のサポートも得て何とか完了しつつある。

もう一つのチャレンジは、部屋の掃除やベッドメーキング、Yシャツなどのランドリーである。これらも前はすべてホテルがやってくれていたが、今後はすべて自分でやらねばならない。まあ、これが生活というものであり、せっかく異国に住んでいるのだから、実生活体験を深めるためにも必要なことだと感じている。

ということで、新しい生活が始まった。「女房と畳は新しいほうが良い」、ということわざ通り、気分を入れ替え、すがすがしく新鮮な気持ちで残りのアブダビライフを前向きに過ごしていきたいものだ。

祝・2周年

先の木曜日、9月19日でアブダビ在住丸2年が経過した。1年経ったときも書いたが、長かったのが短かったのか、よく分からないくらい目まぐるしく、これまでの人生の中でもっとも刺激的な歳月の一つであったことは間違いない。

たまたまちょうどその日、仕事上の一区切りの日と重なった。マグロ船団に例えれば、これまでは漁船の建造フェーズで、工事日程や予算を施工主の立場で工事業者を管理監督し、遅れているだの故障が多いだのと文句を言って正すだけでよかった。

これからは、いよいよ出来上がった船で出航し、搭乗員すべての才覚とチームワークで適切な航海を行い、マグロを獲得して我々としての食い扶持確保、さらに本船オーナーに還元していかなければならない。自らの責任と成果が問われる実行フェーズである。

自分でマネージできることを日々粛々とやっていくこと、目の前にある現実、「いま」と「ここ」に集中して先のことは考えないこと、といった基本をこれまで以上に徹底してやるだけだ。さらにこれからは親会社にあまり頼らず、自分のアタマで考え、自分の言葉で語り、自分のカラダで行動していきたい。

漁船団の船長としての責任感、高揚感もひたひたと感じつつ、アブダビでちょうど2年が経過したことと併せ、いっそう新たな気分で仕事も余暇も過ごしていきたいと決意している。

その文脈で、気持ちを切り替え、気分を一新するために、引っ越しすることにした。「新しき葡萄酒は新しき革袋に入れ」である。引っ越しの顛末は別途アップしたい。とにもかくにも2周年、自分自身におめでとう、ご苦労さまと言いたい。

戸塚駅事件

日本滞在中の転倒事件以来、いろいろな場で俺の悲惨な顔を見てどうしたんですかと聞かれ、事の経緯を説明してきた。

何人かの識者(というのも変ではあるけど)に言わせると、俺が転倒した駅はどうやら普通の駅に比べると階段が高いらしい。上り階段で最後に息切れてつんのめったのもやむなしか。。

ちなみにそこは東海道線の戸塚駅である。ちょっと露出趣味っぽくなるが、いくつかの写真が残っているので、自戒の意味も込めて今回のドジを「戸塚駅事件」と命名して記録しておく。

事件直後に何とか電車に乗った直後の写真。酔っぱらっていてもちゃんと記録に残そうと自撮りしたのは我ながら感心するね(苦笑)。こうして見ると血は出ているが大したことなさそうに見える。

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ところが翌日、目が腫れて見えない。こんな感じでお客様に会ったものだから、彼らも確かに驚くよねえ。
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それからアブダビに戻って事件から2週間経過。たんこぶは残りつつもほぼ全面回復。ちなみに額の正面が橙色なのは、インドの工業のお祭りでつけた色で怪我とは関係なし。
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ということで、戸塚駅事件から徐々に回復し、今や元気に業務に勤しんでおります。

休み明けフル稼働

夏休み明けの先週、左眉毛の上のたんこぶ、左目周辺の紫アザを残しながらも、昼に夜に大忙しだった。仕事では重要な認証の監査、アブダビで実施された World Energy Congressへの出展対応があったほか、スケジュール上の画期的な進展があった。これを祝うため、社内でミニ鏡割りを実施した。中身は聖なる水であります。

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夜も帰国した日曜日は何もなかったが、月曜日は出張してきた出資会社幹部殿とMATSUで懇親会、火曜日はサイクリング部で レストランチャイナでの火鍋、水曜日は大学同窓会懇親会をドバイ富士屋で(同窓会のUAE支部長を仰せつかった)、木曜日は旧知のメンバーでのフレンチ飲みとほぼフル稼働。

そしてこの週のメインイベントは、会社同僚との金曜日の Fried Day。拙宅で揚げたてのてんぷらを楽しもうというもの。日本で買ってきたてんぷら鍋とてんぷら粉(日清製粉の「コツのいらないてんぷら粉」、確かに簡単美味!)で、当地で調達したエビ、キスもどき、鶏肉、ちくわ、各種野菜を目の前で揚げて、冷えたビールや日本酒と一緒に熱々のてんぷらを頬張る。疲れも吹っ飛ぶねえ。

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最後の土曜日はいっさい外出せず、家で3食簡単な自炊で済ませ、夜は酒も控えてひたすら読書とうたた寝。そうしてエネルギーを補充して、今週の戦場に向かうのでありました。

ひと夏の経験

前回更新から一か月経ってしまった。。実はこの4週間強の間、日本での夏休みが2週間、その後アブダビに戻って1週間仕事した後、ふたたび出張で日本に戻って1週間過ごしたので3週間は日本にいたのだ。長くのんびり楽しく過ごせた今年のナツヤスミ、ブログの方も長いお休みとなった。

愛犬も含む家族全員と小旅行に2回行った。そのうち1回は実家への帰省で、愛犬と田んぼ道を駆け回った。

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仕事関係の濃い友人たちと会食して美味しい和食や麺類を堪能した。以下は会社近くにあってかつて愛用していたものをひさびさに楽しむ。

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山椒がピリリと効いているだんだん麺。
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立ち食いそば屋のイカ天うどん。大量のネギを入れて柚子七味を振りかける。
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買い物関係ではいつものように日本の美味しい食材を大量に買い込んだほか、ダメになったパソコン Mac Book Air の代わりに iPad Air を銀座の Apple Store で買った。一時帰国者も免税になるらしく、消費税増後でいうと1割減で買えた。

同僚の奥様から紹介された東京駅近くのGood Design 商品専門ショップでみつけた秋田の曲げわっぱの弁当箱。12千円もしたが楽しく弁当作りができることを願って思い切って購入。これは初出番。

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定期健康診断を受けて、痩せすぎだった1年前より体重も筋肉も増え、血圧も良好。内視鏡検査で大腸ポリープを取って、そのせいで1週間は酒が飲めなかったが、今のところ健康そのものである。1年前に帯状疱疹を患っていたころと大違いだ。

とまあ順調そのものの休暇であったが、最後にアクシデントが起こった。連日連夜、美味しい日本酒を飲み続けて帰国の前日。久しぶりに杯を傾けた友人と2軒飲んだ後、電車で帰宅。たまたま座れてしまったゆえに瞬間熟睡し、乗り換えるべき駅を乗り過ごしてしまった。3駅先で目が覚めて下車したところで反対方向の電車がちょうどやってきた。これに乗るべく、反対ホームに向かって全速力で階段を駆け上る。ほぼ上まで上がりきったところで足がもつれ転倒、ホームのコンクリート地面に顔面を激しく打ってしまった。オーマイガー。

額、左指と左ひざから血が出る。顔面左側の目の周辺が腫れあがってズキズキ痛みだす。何とか気力を振り絞って次の電車に乗って、ほうほうの体で自宅にたどり着いた。家人に心配されると同時に、連夜の酔っぱらい帰宅に顰蹙を買う。その晩は傷や腫れた部分を消毒して冷やして寝る。

翌朝、鏡を見るとまるで試合直後の敗戦ボクサーか、怪談のお岩さんのように目を中心とした顔面左部が腫れと青あざで悲惨な状況。その日の午前中は仕事があったので休むわけにもいかず、冷えピタを貼って何とか対応。この日の夕刻に成田から帰国する予定だったが、さすがに眼科だけには診てもらい、問題ないことを確認、やれやれ。

そうこうしているうちに全国ニュースにもなった京急踏切事故が発生して、京急川崎から先が全面運行停止。いったん自宅に戻って成田に向かうはずが、どう考えても間に合わない。結局その日帰るのを断念して2日後の便に変更する。

この変更がまた大変だった。Etihad航空のWeb経由の購入だったので、Etihad の日本のコンタクト先に電話したが英語のみと。それは良いのだがオペレーターの場所を聞くとセルビアのベオグラードとのこと。コストの安い場所での集中オペレーションだと思うが対応も悪く、日本人に対してどこまで応対できるが疑問だねえ。

結局2日後の土曜夜発便で帰国。まぶたが腫れ上がって左目が半開き状態で、アブダビ空港入国時の自動瞳孔認証が通るか心配だったが、目を無理やり開けてパス〔苦笑)。

紫色に変色した痣が左目周辺と右目近くにまだ残り、コブも目立ったままだが、帰国翌朝から出社。周囲に心配されつつもバリバリと仕事を再開する。

無茶をしてはいけないという神の啓示か仏のお導きであり、貴重なひと夏の経験だったと前向きに捉えて、長い長いナツヤスミを満了したのでありました。

ナツ ヤスミ

日中はヒリヒリしながら仕事し、夜は酒浸りの日々を送り、消耗しきってようやく木曜日の夜。そして夏休みで日本に帰る時。カタカナで書きたいくらい格別に待ち遠しかった。

エティハドのラウンジでくつろぎながら出発を待つ至福のひととき。今日は早めに仕事を切り上げてジムで汗を流し、そのまま空港に来たので腹ペコ、ここで夕食だ。

ビールにメイン。

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白ワインにフルーツ。

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そしてついつい赤ワインも。。

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今晩は機内でガーッと眠れそう。目が覚めたらそこは日本だ。ヤッホー!