anezakimanのアブダビ日記

アラブ首長国連邦アブダビ首長国に駐在になりました。そこで出会ったことを綴ります。

黙々と淡々と

結構しんどいことが続いている。弊社はインド人従業員が多いが、足元インドでのコロナ禍が苛烈化し、毎日三十万人の新規患者、数万人規模の死者が出ていて、この国とインドのフライトが停止状態。そのせいでたまたま休暇帰国中の従業員が帰ってこれなかったり、また新たな採用活動がストップしている。

もっと悲しいのが、従業員や俺の古くからの友人のインド人の親族が、コロナのせいで亡くなるケースが続いていることだ。日々顔を合わせたり、SNSで日常的にコンタクトを取っている身近な人のことだけに心が痛む。

身近な死と言えば、俺の父親もそうであるが、仕事上の父、恩人と言える方が至近で亡くなられた。

スコットランド人のSさん。20年以上前に俺が英国に駐在になってから親しくさせてもらった方である。業界で知られた辣腕経営者の一方で、明るくてホスピタリティーマインド溢れる愛すべき方であった。仕事でのメンター的な存在としていろいろアドバイス、指導いただいたことに感謝しているが、何よりも包み込む明るいキャラに随分と助けられた。

日本にも数えきれないほど来訪されていたが、俺がアブダビ赴任直前の2017年夏に来日された時には、新潟にお連れして、旧家風の宿に泊まってもらって、八海山の醸造所を一緒に尋ねたり、へぎ蕎麦を食べたり、地元名物を楽しんでいただいた。この時が最後のご一緒となった。

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Sさん(右から二番目の方)、大変お世話になり、ありがとうございました。ご冥福を心からお祈りいたします。

こうしたことがあり、さらに仕事上のストレスも上昇傾向にて、気分は沈みがちだ。こうした中でも、先週はYasサーキットコースで日曜日5周、火曜日6周、今週はHudayriat島で2周、Yas島フルコースの単独サイクリングを敢行。夕方でもまだ炎天下の中、何も考えずに黙々と淡々とペダルを漕ぐ。世界は激しく動いて変化しており、自分では何もコントロールできない。気分がめげないよう、自分で出来ることを黙々と淡々とやるしかないと思う日々である。