anezakimanのアブダビ日記

アラブ首長国連邦アブダビ首長国に駐在になりました。そこで出会ったことを綴ります。

久しぶりビジネス書を読む

最近気弱なことばかり書いていたら、昨日から目の下が痛むようになって、身体に寒気も走り始めた。ヤバイと思って日本から持ってきた総合感冒薬を飲み、昨夜は早めに寝て9時間睡眠時間を確保した。

今朝はゆっくりめに起きて、休日の朝の散歩をスキップし、しっかり朝食を食べて終日リラックスしながら本を読む。マーケティング経営という概念に関心を持ち、日本から持ってきたビジネス本である。

ゲームのルールを変えろ――ネスレ日本トップが明かす新・日本的経営

ゲームのルールを変えろ――ネスレ日本トップが明かす新・日本的経営

 

ネスレ日本という外資系企業において、組織を変革し成果を出してきた著者の話にはいろいろと惹かれるものがあった。

  • 過去の成功体験を語る経営者ほど無能な者はいない。
  • プロの経営者が中長期的な視点で会社のことを考え、どこまで変革できるか。
  • マーケティングとは、『経営そのもの』である。マーケティングの導入こそあらゆる問題を解決する突破口になる。
  • リーダーシップに重要なのは、リスクヘッジしながら新機軸を打ち出す能力。
  • イノベーションとは、思いつきを行動に起こすか起こさないかである。
  • 四六時中考えていなければ、ひらめきはやってこない。
  • 思いついたことの99%はまず実行する。
  • 古くから根づいた業界の習慣を打ち破るようなことは、ボトムアップではなくトップダウンでなければ不可能だ。
  • 決断のスピードが問われるリーダーシップでは、根回しは足かせにしかならない。だからこそ、誰になんと言われようと貫き通すトップの強い意思が必要。
  • 本来、サービス部門の付加価値を高めるには、間接部門を一つの「会社」として捉えるべきだ。それぞれの「会社」のトップは、マーケティングを駆使して企業努力を高める努力を重ねるのが基本。
  • ニッポン株式会社モデルに浸った営業担当者は、取引先との人間関係を過剰に大事にして、相手から嫌われたらすべてフイになると恐れる。また、取引先が不利になる変革には抵抗するが、自分では営業努力をしていない。ブランドや会社名におんぶに抱っこに売っているだけの営業ほど、できない理由を強調してくる。
  • 社長に就任してからの私は、8割方を人事について考えてきた。人事がうまく機能すれば、社員の能力はいくらでも開花されられるのではないだろうか。
  • グローバルスタンダードを日本流にアレンジし、新しい日本型の経営に進化させることが求められている。
  • 変革に手をつけるときは、社員に大きなストーリーを話すことが大事。
  • クライシスは「危機」だ。危機の「危」はクライシスという意味である。一方、危機の機はオポチュニティ(機会)という意味を持つ。つまり、「Crisis is opportunity.」なのだ。

夕方まで読書に浸り、その後散歩に出掛けた。この休日のパターン、身体と頭の栄養にはかなり良かったと思う。

この著者と、『採用基準』や『生産性』の著書で有名な伊賀泰代さんの対談記事も面白かった。

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