コーチ師匠アブダビご来訪
同じ釜の飯を食った仲間、という表現がある。昨年、2.5時間 x 20回のオンラインのコーチ養成講座を一緒に学び、さらに今年1月の1泊2日の合宿コースをともに過ごした仲間もそれに当たるだろう。その仲間である若きお二人が、先月アブダビに遊びに来てくれた。アブダビやドバイを案内して、楽しい時間を過ごした。
そして今回、そのすべての期間をご指導いただいたコーチ養成講座講師のTさんに、アブダビに来ていただいた。休暇とワーケーションを兼ねて、ご家族で欧州で3週間ほど過ごされ、帰途に寄ってくれたのだ。朝6時にアブダビ空港着、その日の夜10時に同空港発という慌ただしい弾丸日程にも係わらずである。
Tさんと奥様、5歳と10歳のお子さんとアブダビ空港出口で。
午前中ホテルで休まれた後、家族全員をシェイク・ザイ―ド・グランドモスクにお連れした。定番となった Cultural Tourに参加して1時間ほど過ごし、
その後ご家族はホテルにいったん戻り、Tさんは俺の別の企画にも参加いただき、夕食含めてご一緒することができた。
道中でいろいろな話をした。Tさんのこれまでのキャリアの話、コーチング業界の最新動向、コーチ道と関連した発酵道など。そして俺が最近高い関心を持っている原始仏教とコーチ道の類似性についても意見交換、共感いただいた。半日ちょっとの時間だったが、とても貴重な交流であった。
思うに、コーチングとはより良いコミュニケーションのためのある種の技術・テクニックであるが、その根底にはコーチ道とも呼べる思考、思想、行動様式がある。それをしっかりと教え導いてくれたのがTさんであった。
Tさんのコーチ道の教えが入口となって、発酵道、原始仏教とが共鳴して、俺の魂の根底を作りつつあるような気がしている。Tさんとの出会い、導きに改めて感謝できた再会でありました。
ひさびさの安息日
先々週フルに中欧を旅し、先週もいろいろとイベントごとがあって、朝から晩まで慌ただしい日々を過してきた。ここ2週間ほどは旅行中も含めて毎晩アルコ―ル漬けの一方、座禅なし、ランやサイクリング等の運動なしの乱れた生活でありました。。
この週末、ひさびさにヨガ教室に参加し、座禅を行ない、心の調えを再開。さらに初めて新居近隣を散策した。朝7時台、気温35度、湿度70%のすでに蒸し風呂のような中、ホテル対岸の島に渡り、クリーク沿いの遊歩道を歩く。
デーツが収穫期を迎えている。
猫もぐったり。
反対側の橋から居住地域周辺を見渡す。大都会だなあ(笑)。
途中に We Martという中華系スーパーがあり、こんな魅力的な売り出しも(悩んだ結果、買わなかったけど)。
1時間半ほど散策して汗びっしょりになって帰宅。日本の温泉の素で入浴してリラックス。
こちらに移ってきて初めてちょっとした料理。スープカレー味の鍋を作ってみる。いわゆる鍋ポンだが美味しい。
そうして洗濯して、本読んで、昼寝して、家族とひさびさにTeamsして、ゆったりのんびりした休日を楽しんだ。こうして鋭気を養い、充電して明日からの責務に向かうのでありました。頑張ろうっと。
オーストリア・スロバキア・ハンガリー・セルビア旅行記・後編
Day 6(続き)。
ベオグラードのバスターミナルに15時前に着き、歩いてホテルにチェックイン。遅めのお昼を近くのセルビア料理屋でいただく。チキンスープに豚肉のソテー。1人前400グラムのハーフを食べる。ジューシーで美味しい。
それから20分ほど歩いて、サヴァ川とドナウ川の合流する丘の上にあるカレメグダン公園へ。見晴らし良く、自然いっぱい、要塞などの歴史遺跡があり、また動物園やレストランなどもある、この都市の観光拠点の一つである。
上部の川がドナウ、左下の支流がサヴァ。
中のレストランでちょっと一息。
市中心部に戻って共和国広場。20時近いがまだ明るい。
晩飯はホテル近くの野外イタリアンのパスタでさくっと取って本日終了。
Day 7。
本日はTripadvisor経由申し込んだ、ベルグラード北部、車で1時間ほどの2つの都市(Sremski Karlovci と Novi Sad)を巡る1日バスツアーに参加。後者の都市はセルビア第2の都市だが、前者はガイドブックにも出てこない小さな街。ただしセルビア有数のワインの産地であり、ワイン工場見学がある他、後者も含めてセルビア正教会の修道院や大聖堂などがある歴史的な街である。
集合時間の9時30分まで少し時間があったので、サヴァ川周辺を散策する。この街に似合わない左の奇妙なビルは、UAE資本だとか。。
ツアー参加者は10数人いて、小型バスはほぼフル。まずはSremski Kariocviに向かい、修道院へ。この日も快晴で青空が広がるなか、森の中の修道院を見学。
その後ワイン工場へ。小さいながらも欧州の品評会で数々のゴールドメダルを取った評判の高いワインを生産販売してるとか。濃厚な赤ワインを試飲させてもらった。
街の中心部に移動。これは学校。
セルビア正教会。
それからNovi Sadへ移動。高台にあるペトロヴァラディン要塞に上り、ドナウ川と対岸の市街地を見渡す。市街地は1999年のNATOの爆撃(後述)で、壊滅的な被害を受けたという。
市中心部で見どころを廻って、
お昼。俺と同じく単独参加のニューヨーク市から観光で来ている経済系アナリストの米人男性と、セルビア料理屋でビール、ワイン飲みつつ歓談しながらのランチ。二人とも一人旅好きで、どこに行った話で盛り上がる。その後一人でぶらぶらして、クラフトビール屋を見つけて思わずもう一杯。
こうしてベオグラードとは少し違う、田舎の雰囲気を感じられたツアーが終了した。
この夜が今回の旅行の最後の晩餐。前日のランチで行った地元料理屋が美味しかったので、またここに舞い戻る。
今度はこれ。やはり肉が美味しい。
この国名物のラキア(果実の蒸留酒)も2杯いただく。
まだ薄明るいなか、少しふらふらしながらも無事宿に戻った。
Day 8。
いよいよ最終日。この日は11時30分からのベオグラード市内歴史探索3時間ウォーキングツアーを予定(これまで同様Tripadvisor経由で申し込む)。それまでかなり時間があったので、街のいくつかの名所を歩く。
聖マルコ教会。
ベオグラード植物園のなかの日本庭園。
短時間だったが、国立博物館にも寄って絵画鑑賞。
そしてツアーに参加。今回はノルウェー人50代夫婦とスペイン若者2名と俺の5名。ガイド役は社会学の博士号を持つセルビア人大学講師。彼のセルビアの歴史感や思想も織り込んだガイドが興味深かった。
その中でも1999年のNATOのセルビア爆撃の足跡をたどった説明は、熱がこもっていた。空爆で被害を受けたビル。
なぜNATOは空爆したのか?という碑。
爆撃で死亡した少女の像。
この方がそのガイド氏。思わずチップを弾んだ。
ツアー終了後、空港行きバスを探したが見つからず(周りに聞いても埒が明かなかった。。)、最後はタクシーでベオグラードの空港に行って、18時過ぎのWizz Airのアブダビ行きフライトにたどりつき、ついに俺の中欧4か国(5か国?)のバックパッカー旅行が無事満了した。
こうして8日間を時系列に振り返ってみると、単独もしくはツアーでの歴史文化中心とした観光地巡り、レストランや食べ物・飲み物のチョイス、バスや電車での移動など、事前に詳細な計画を立てなかったにも係わらず、結果として効率的集中的かつ自分の趣向にあった旅となっている。
これまで行ってきた海外旅行の数を確認してみると、アブダビ駐在6年間(海外に行けなかったコロナ禍の2年間を除くと実質4年間)で、今回の旅を入れて28回の旅行、訪問国27か国に達した。俺の週末(今回は週末ではないけど。。)弾丸バックパッカーも成熟の域に達した感があるねえ。
最後に少し、訪れた国の歴史・民族を踏まえた雑感を記しておきたい。旅をしながらバスや電車の車中で、下記2つの書籍を読み進めていった(後者は再読)。
今回訪問した国でいうと、前者本は全4か国の地域の歴史、相関関係をカバー、後者本はセルビアに関連する。独断的直観的読後感でいうと、ハプスブルグ帝国の中心地として誇り高きドイツ系国家のオーストリア。そこに追随して存在感が少ない冷静的スラブ系スロバキア(すいません、あくまでも独断です)。最後は従属した(オーストリア・ハンガリー二重帝国)が個性的なマジャール人国家として存在感たっぷりで魅力的なハンガリー。旧ユーゴスラビアの首都として、崩壊後も大スラブ主義の夢に固辞して複雑な民族紛争に入り込んでしまった頑固で過激なセルビア。
本を読みつつ、街の歴史や文化をたどって現地の人と出会って交流していくと、こうしたイメージがぼんやりながらも実際に感じられた気がしている。最後に出会ったセルビア人ガイド氏はいみじくもこう言っていた。オーストリア人は生真面目で官僚的で好きでない。セルビア人はCrazy過ぎてやはり良くない。その中間のハンガリー人が一番好き。なるほどね。
以上、疲れる暇もないくらい、怒涛疾風の興味深く刺激的な旅でありました。
オーストリア・スロバキア・ハンガリー・セルビア旅行記・中編
Day 3(続き)。
ハンガリーの首都ブダペストに到着。この豪華絢爛の都市には3日間の滞在を予定している。列車違いのせいで当初の予定より2時間ほど遅れたが、焦ることなく駅からホテルまでゆっくりと歩いて移動。途中のハンガリー料理屋で遅いランチを取る。
ハンガリー定番のグヤーシュ(パプリカと牛肉・野菜の煮込みスープ)に、鶏肉、そしてさっそく白ワイン。
市内は荘厳な建物だらけ。俺の滞在もこんな建物のひと部屋。
ホテルチェックイン後、さっそく街歩き。この日は数時間なので軽めに市内散策。シタデルという高台の見張り台に上がってドナウ川を見下ろす。
日没時に黄金に輝くブダ地区の王宮の丘とドナウ川。
晩飯は再びハンガリー料理のビストロに行ってグヤーシュ、豚肉ソテー、白赤ワインを堪能。
野外レストランでは大勢の人たちが夏の欧州の夜長を楽しんでいる。
こうしてブダペスト初日終了。
Day 4。
朝、元気に6時前に起床。近くに中央市場があり、散歩がてらに寄る。市場と言えどもこんな立派な建物。
なかをブラブラしつつ、朝食の調達。
ホテルに戻り、買ってきたもので朝食。
本日はドナウ川の対岸にあるブダ中心に探索。かわいいケーブルカーに乗って王宮の丘へ。まずは国立美術館。ここでも女帝、マリア・テレジア、そしてその息子のカール6世とご対面。
19世紀のハンガリーを代表するムンカーチ・ミハーイのこんな絵にも魅かれる。
それからマーチャーシュ教会、漁夫の砦を散策後、
ランチはベトナムフォーでほっこり。
本日のメインイベントは温泉。ルダシュ温泉という16世紀のオットマン帝国時代に作られた歴史あるトルコ式屋内温泉。
ドームのある中央の大き目の浴槽を囲むように4つの小浴槽。27度から始まって30度、33度、38度、42度の温度設定で、超熱風のサウナもあり、これらを行ったり来たりしながら汗をかきつつ、汗を流す。微かに硫黄臭が漂う本格的温泉に2時間ほどいて、すっかりリラックス。
その後、ドナウ川対岸のペスト地区に戻り、今晩の夕食はシチリア料理屋で魚介類パスタ。
ホテルに戻って、市場のスーパーで買った地元白ワインのナイトキャップでしめる。
Day 5。
本日はTripadvisor経由で申し込んだ、ブダペスト歴史散策ウォーキングツアー3時間に参加。イギリス出身の女性ガイドの英語はちょっと聞き取り難かったが、市内の主要スポットを廻る。
ランチは和食レストランで醤油ラーメンにいくら・サーモン巻き。
味はまあまあ。ブダペストは美食の街であり、地元料理のみならず各国料理が揃う。日本食でいえば、最上級NOBUから始まって各価格帯の和食レストランを見かけた。
腹が膨れたところで、世界遺産にもなっている世界で2番目に古い地下鉄(一番はロンドン)に乗って、
別のセーチェニ温泉へ。こちらは大衆的な野外浴場。
混んでて入場を待っているうちに前で並んでいたハンガリー人と日本人と知り合い、3人で野外浴槽や屋内浴槽、サウナに入りながらいろいろとお喋り。
ここでのんびり3時間ほど過ごし、ホテルに戻る。1849年にブダとペストを最初に結んだくさり橋がライトアップされて眩い。
今晩はふたたびグヤーシュとビールで軽く夕食を取ったあと、ホテルの部屋で前日買った白ワインを飲みながらベッドへバタンキュー。
Day 6。
本日はブダペストからセルビア首都、ベオグラードへのバス移動の日。朝、再び市場に寄って朝食用にパンとハムを調達後、地下鉄でバスターミナルへ。本当は3時間ほどの鉄道で移動したかったが、鉄道路線改修中でバスしかなかった。
ブダペスト8時30分発、ベオグラード14時30分着の6時間の旅だ。乗ってる時間は4時間ほどだが、EU圏から出るため、ハンガリー出国とセルビア入国のパスポートコントロール対応に1時間、ランチの休息時間1時間という感じ。セルビア入国手続き後の様子。
こうして最後の国となるセルビアに無事入国。
後編に続く。
オーストリア・スロバキア・ハンガリー・セルビア旅行記・前編
表題の中欧4つの国(後述するように厳密には5か国)を廻ってきた。日曜日早朝に出て月曜日早朝に帰って来る7泊9日の長旅であった。中欧はこれまで、ボスニア・ヘルツェゴヴィナとアルバニアに出かけてきた。今回もこのバルカン地域特有の複雑に絡み合う歴史、そこではぐくまれた多彩な文化、そして多種多様な民族・国民の意識との出会いに大いに感銘を受けた。
加えてこの時期、南欧州は異常な猛暑とのことだったが、(当たり前だけど)アブダビよりはずっと涼しく、夜8時前後まで明るいことも含め、あちこちの都市の街歩きを楽しみ、毎日平均2万歩あるいた。
全体の行程は下記である。
- Etihad便でオーストリア・ウィーン着。バスでスロバキアの首都ブラティスラバに移動。さらにそこから車でニトラという都市で日中過ごす。ブラティスラバ泊。
- 午前中ブラティスラバ観光後、ウィーンに戻って観光。ウィーン泊。
- ウィーンから鉄道でハンガリーの首都ブダペストへ移動。ブダペスト観光。ブダペスト泊。
- ブダペスト観光、ブダペスト泊。
- ブダペスト観光。ブダペスト泊。
- ブダペストからセルビアの首都ベオグラードへバスで移動。ベオグラード観光。ベオグラード泊。
- ベオグラード観光。ベオグラード泊。
- 午前中ベオグラード観光。WIZZAIR便でアブダビへ。
- 早朝アブダビ着。
7泊のうち、ブラティスラバ1泊、ウィーン1泊、ブダペスト3泊、ベオグラード2泊である。ツアー宣伝文言的には「夏の中欧4都市の歴史・文化・食・自然・人との出会いを楽しむ8日間の鉄道・バスの旅」とでも表現できる、とても効率的・印象的な旅行であった。以下、時系列的に振り返る。まずはオーストリア・スロバキア編。
Day 1。
朝3時アブダビ発、7時ウィーン着で飛び、そのままウィーン空港からバスで1時間のブラティスラバのバスターミナルに着く。そこで本日一緒に過ごす予定のMさんに出迎えてもらう。
Mさんというのは旧知のスロバキア人青年で、日本留学経験があり日本語ペラペラ。ドバイのコンサル会社で働いており、俺の友人でもある大和撫子(アブダビ自転車部)のMM子さんと結婚。ちょうどこの時期、お子さん含めた一家3人でスロバキアの彼の実家で過ごしている。そのことを偶然知り、この日ご実家にお邪魔させてもらうことになったのだ。
彼の実家のニトラまで車で1時間。車中ひさびさにMさんとお喋りしつつ、ニトラの城などを巡って彼の実家に着いたのが昼前。欧州ロジの軽快さに感銘しつつ、さっそくビールで乾杯。何度かあっている1歳半のご子息S君とも感動の再会。
お宅の緑溢れる素敵なお庭。
その後、庭の野外でMさんパパ、その友人たちも入ってのバーベキューを楽しみ、お腹が膨れて一休み。
この日たまたまニトラの収穫の祭りがあり、皆で市街地に繰り出す。ビールを飲みながら街歩きを楽しみ、民族衣装を着た若者の踊りを鑑賞する。
19時過ぎにMさん一家の皆さんに感謝とお別れを告げ、俺ひとりブラティスラバのホテルにバスとタクシーで戻る。こうして中欧初日は友人一家との再会、地元色たっぷりの楽しい時間を過ごした。
Day 2。
ブラティスラバはドナウ川に沿ったスロバキアの首都。こぎれいな小都市の印象で、聖マルティン大聖堂、ミハエル門などの旧市街、そして高台にあるブラティスラバ城(その中にある国立歴史博物館)を中心に午前中散策。
旧市街の広場には大勢の観光客。
そこで出会ったドバイから来たというフィリピン女子軍団と思わず記念写真。。
ブラティスラバ城。
そこから見晴らすドナウ川。
昼前にバスに乗り込み、ウィーンに戻って中央駅近くのホテルに荷物を預ける。このハプスブルグ帝国の豪華絢爛な首都は、昨年6月に1日半探索しており、今回は半日のみ。まずは前回来た時も行った日本橋という和食店の美味しいカツ丼で腹ごなし。
前回行けなかった美術史美術館に焦点を絞り、ここで日本語のテープガイドを借りてたっぷり3時間見て廻る。マリア・テレジア像の後ろに控える荘厳な美術館。
ブリューゲルのバベルの塔。
未亡人のマリア・テレジア。
とにかく広大な展示で、余りに多くの絵画を観て説明を聞いてさすがに疲労感を覚える。ホテルへの帰途、中華ヌードルで簡単に夕食を済ませて宿に戻って早々に寝る。
Day 3。
欧州入りして以来、真っ青な空と爽やかな空気を毎日浴びてきた。この早朝もそうした気候を体感しながら、ホテル近くに有名なベルヴェデーレ宮殿があることに気付き、さっそく行ってみる。ため息がでるほど見事な建築物の周りを、足取りも軽く散策。天気も20度ちょっとと最高。
本日はウィーン中央駅からハンガリーの首都ブダペストまで鉄道で行く予定で、チケットもネットで事前に買ってあった。9時49分発の特急列車でブダペストまで2時間半。早めに駅に着くと20分ほどの遅れの表示。駅構内の売店でパンとジュースなどを買って食べてブラブラしていると、遅れがどんどん解消していく表示に更新され、気が付くと発車予定時間になっていた。。
慌ててホームに駆け上がり、立派な特急列車が今にも発車しそうな気配だったので飛び乗る。すぐにドアが閉まり、やれやれ間に合ったと安心して、車内の乗客に「この電車、ブダペスト行きだよね」と聞くと、「いや、ポーランドのクラクフ行きだよ」と。しかも次の停車駅はオーストリアを出てチェコだと。Oh my goushe、やっちまった。。
期せずしてチェコにも入ってしまうことになったが、まあこれも旅の一コマだと観念、特にブダペストでの決まった予定もなかったので、空いている席に座ってパンなどかじりながら気持ちを落ち着かせる。
切符チェックにきた駅員に事情を説明、彼にブダペストまでのリカバリープランを尋ねる。スマホで時間をチェックした後、次の停車駅のチェコの Breclav(ブジェツラフ)で下車、いったんウィーンに戻って別の特急列車に乗れとのご指示。ウィーンまでの往復の料金は見逃してやるよと。
1時間ほどこの間違った列車にゆられ、チェコ国内に入りBreclav 駅に到着。ここでウィーン行きの列車ホームを探しているとブダペスト行きの電車の表示が。この電車がどうやら定刻より遅れており、定刻なら間に合わなかったので駅員は一旦ウィーンに戻れとの指示だったと推察。普通電車っぽかったので、時間はかかるが戻るよりましと判断して乗り込む。
この判断は正しく、そこから4時間ほどでブダペストに行けたのである。しかも車中で切符チェックのオバサンに事情を説明して料金払うと言うと、あとでまた来ると言って結局来なかった。見逃してくれたのか、面倒だったのか、忘れたのか。神は我を見捨てなかった(おおげさ・苦笑)。
こうしたハプニングはあったが、午後3時過ぎに無事ブダペスト中心部の駅に着いた。やれやれ。。
中編に続く。
さらばSaadiyat島
現在のSaadiyat島の居住地を引っ越すことにした。ちょうど2年目の賃貸契約が終了し、俺もいつまでもアブダビにいるか分からないこともあり転居を決めた。
転居先はアブダビ本島内のホテルのレジデンスである。スタジオタイプと称する、日本で言うとワンルームマンションである。小さいながらもキッチン、洗濯機含めて生活に必要なものは揃っている。週に3回は部屋の掃除もしてくれる。これまでアブダビの中でも郊外に住んできたので、初めてのシティー生活だね(笑)。
今回の転居でアブダビでの住まいは4か所目になる。
- Al Raha地区のホテルのヴィラ。2階建て、350平米もある広い住まい。バーベキューも出来る広いテラスもあって、近くに砂浜海岸やプールもあった。
- Al Zeina地区の 2ベッドルームのアパートメント。個人大家からのリースで水光熱費の契約すべてを自分でやらなければならなかったが、家具一式揃っていてこの面では楽だった。
- Saadiyat島の新興住宅地。 2ベッドルームのアパートメントで、目の前にアラビア海のビーチが広がる。レストランも充実(NIRIもある)している人気のスポット。こちらも個人大家からのリースだったが No Furnishだったため、基本的な家具と家電一式を購入。
- アブダビ本島のホテルレジデンス。1ベッドルーム、基本すべて揃っている。
今回の3から4への引っ越しの課題は、買って揃えたすべての家具(ダイニングテーブルと椅子、テーブルとソファ、ベッド、仕事机や書棚など)や家電(テレビ、洗濯機、掃除機)をどうやって処分するかだった。
生活に必要なものは会社費用だったので、もちろん最後はどこかに持ち込んで処分してもらえばよいのだが、持ち込む先もよく分からない。ちょうどたまたま、8月から日通さんがこうした家具や家電を引き取って保管し、ニーズのあるお客さんに無料で提供するサービスを始めたとのこと。さっそく同社のNさんに頼んで、第一号サービス受給者となった。
その前に日本の友人知人を招いての、いわゆる Garage Sale もトライしたが、結局テレビと本棚しか売れず、小物は持ち帰ってもらったが、残った大物はすべて日通さんにお願いした。
こうして今週、今の居住地の荷物の撤去、引渡し前の大掃除(こちらも業者に依頼)を終え、やれやれとホッとひと息。
リビングのビフォーアフター。
キッチンのビフォーアフター。
Saadiyat島でのこの2年間の生活は楽しかった。目の前のビーチをほぼ毎朝走った。去る前の数日は30℃前半、湿度80%前後のなかでも、この美しい砂浜を惜しみながら散策した。
入居した時には影も形もなかったグッゲンハイム美術館の工事は、だいぶ進んできたようだ。
そしてこの巨大な建造物もその全容を現し始めた。
シェーク•ザイード博物館。建国の父の名前が付いた新たな文化施設は、この国のランドマークになるに違いない。
毎朝海岸に出る度に、おはよう、マガンダンウマガと挨拶を交わしできたこの子にも、お別れの挨拶のサラーマ。
Saadiyatに郷愁を残しながらも、新たな場所で新たな気持ちで暮らしていきたいね。
アブダビ最新3大ラーメン
麺ネタが続いたついでに、俺にとってのアブダビ3大ラーメンをアップデートしておきたい。不動のナンバーワンは Panda Bao Bao の重慶小麺。前回アップしたように久々に行った後、近くに仕事の用事があり再訪。今回はさらに煮卵も加わっていて、これが良い感じの半熟で辛みスープに良く合う。満点ですな。
ナンバーツーは City Palace Chinese Restaurant の蘭州ラーメン。ここは知る人ぞ知るアブダビ市内にあるカジュアル中華の名店。こちらは重慶小麺とは対照的に、さっぱり味の澄んだスープと手打ち麺の美味しさが格別。コリアンダーの風味がパンチを効かせている。90点。
残り半分くらいで、辛み調味油を入れるとピリッと味が引き締まる。
そしてナンバースリーが Vietnamese Pho の Beef Pho。80点。
いつも注文するのは Beef Pho のミディアムサイズ。最初はそのままいただく。それから野菜を入れてシャキシャキのもやしの食感を楽しみ、さらにこちらも辛み調味油を入れて味にメリハリを付ける。こうしてスープの変化が味わえるところが、スープヌードルの楽しいところだね。
人気店であり、アル・リーム島のお店に続いて、アブダビの西の郊外に2号店がオープンした。市中心から西へ10分でパンダ、さらに西へ10分行くとベトナムといったところ。ここがその2号店のお店、Vietnamese Pho- Danat tower B 店。
選外のナンバーフォーはギャラリアモールにある台湾発祥の名店、Din Tai Fung のエビワンタンラーメン。
こちらもさっぱり塩味スープが美味しいが、少し味が薄くてパンチに欠けますね。70点。
ナンバーワン、ナンバーツーの重慶小麺、蘭州ラーメンは5年くらい前から知っていて好みだった。それが進化してさらに美味しくなった気がする。ともに日本のラーメンと毛色が異なり、インパクト大でくせになる。
ただし店の雰囲気でいうと逆転。Vietnamese Pho はこぎれいな店内で迎えてくれるのはアオザイ風の民族衣装を着たベトナムの娘さんたち。また Din Tai Fung はアブダビ最高級モールのギャラリアモールの中にあり、高級感たっぷり。
それに引き換え、City Palaceはともかく、パンダは殺風景な雰囲気に加えて、店員は英語がよく通じない中国人の代わりにウガンダ人がサーブしてますね。。
まあ味とユニークさがすべてということで、俺のこうしたランキングになっている。何れにせよ、既存店の進化といろいろな店が出てくることによって、アブダビのラーメン界がより活性化することを期待したいね。